IVUSA TIMES

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「チャンスをつかみにいく」平岩智行さん

第22回目のインタビューは神奈川白楽クラブ、クラブ長の平岩智行さんです。

平岩くんの個性が出ているインタビューになっています!!






― では始めたいと思います。今日は嬉しいことに見学者もいるので、大人数での取材になりますがお気になさらず(笑)。

 はい、よろしくお願いします(笑)。


― よろしくお願いします。最初に自己紹介をお願いします。


 神奈川白楽クラブのクラブ長を務めております、神奈川大学3年平岩智行です。よろしくお願いします。


― では、IVUSAに入ったキッカケを教えて下さい。

 僕は元からボランティアに興味があってIVUSAを見つけたんですけど、先輩からバングラディシュでの活動の話を聞いたのが決め手でした。国を変えるゴミ拾いというフレーズに惹かれて、凄い活動が出来る団体なんだと思って入りました。


― 実際に海外の活動には参加しましたか?

残念ながらまだ行けてないんです(笑)。実際に活動に自分が参加するとなると、見方が変わったりするんですよね。


― なるほど…。

 IVUSAに入ったばかりの頃は環境保護の活動に興味があったけど、最近は地域活性化の活動に参加するのが楽しい。環境保護の活動ってゴミを何トン拾ったとか成果が目に見えるけど、地域活性化はゴールが目に見えないんだ。見えないからこそ、地域の方たちと話し合いを重ねることで距離が縮まったりする。それが凄く面白いなって。


― 事前にFacebookで調べたんですが、今まで栃尾や雪原、西伊豆町、山元町などでの活動に参加してたそうですね。今まで一番印象に残っている活動はどこでしょうか。

 そうですね〜、去年の西伊豆町活性化活動かな。(※1)そこでは企画統括をしていました。2年生が中心になって活動を作っていたんですが、レセプションで感極まって泣いてしまうくらい自分の成長に繋がった活動だったなと思います。その次の活動ではサブリーダーをやらせていただきました。

(※1)静岡県西伊豆町活性化活動。活動レポートはこちら。

写真:レセプションのときの様子


― 活動自体はどんなことをしたんですか?

 西伊豆町の地域問題に関わっているんだけど、観光客の減少や交通網が悪いという問題がある中でどう解決していくのか、学生の視点から企画案を出して町民や役場の方々にプレゼンしました。


― 活動には何人の学生が参加したんですか?

 80人くらいですね。まあまあ多いです。


― 80人もいたら企画がたくさんあがっただろうに。そこで出た案を元に、次回のIVUSAの活動に繋がっていたりするんですか?実現するとなると難しいと思うけれど…。

 そうですね。でも企画を提案したことによって、役場の意識が変わったり信頼関係が深まったんじゃないかなと思います。


― 西伊豆町との繋がりが深いからこそできることだね。繋がりがなかったら、いきなり町おこしの提案なんてできないじゃない?

 改めて思うけど、受け入れてくれることは凄く有り難いですね。


― 今年の夏はどこに行くんですか?


 今年は長岡と西伊豆と九十九里に行きます。まあ…夏休みっぽくない夏休みを送っています(笑)。


― 忙しくなりそうですね。九十九里の活動に向けて今はどんな準備をしているんですか?(取材時は8月25日でした)

 僕は九十九里で中隊長をやるんですが、小隊長たちに活動目的を意識をさせたり、中隊長の下に学生が50人くらいいるので積極的にコミュニケーションをとって動いて行こうかなと思ってます。


― 関東で一番大きな活動だし、特別気合いが入りますよね。

 そうだね。3年生になってから、下から後輩たちを支えるようなポジションになることが多くて。指示だしする方が気持ち的には楽かな(笑)。


― 自分に余裕ができるから、細かいところに気がつくようになりますよね。活動を通して影響を受けた人はいますか?

 白楽クラブ4年の早坂優騎さんです。その人は結構物事を斜めから見るタイプなので、僕と凄く話が合って。4年生っていう忙しい時期でもクラブのことをちゃんと考えてくれるし、後輩の面倒見も良いので尊敬しています。4年生になるとだいぶ口うるさく言われたりもしますけど、その中にも優しさがあったり、自分たちのことを思って言ってくれてるのが伝わります。


― それが根底にあるから信頼できるんでしょうね。今クラブ長に就任して半期経ちましたけど、心境はどうですか?

 普通って感じ(笑)。


― そうなんですか?(笑)。何事も無く平穏に過ぎたということ?

 普通だったからこそ、後期はちゃんとやっていきたい気持ちが強いです。


― 白楽クラブの役員さんたちって忙しそうなイメージがあるんですが、色々両立するの大変じゃないですか?

 ああ〜。役員の人は公務員講座とか受けているので、勉強面との両立は難しいこともありますね。そんな中でもクラブ長を責任もってやりたいから自分が多く負担することはあったな。だからこそ後期は色んな人を使って白楽クラブ一丸となっていきたいなと思います。


― 抱負までありがとうございます。そもそもクラブ長になったきっかけってなんですか?

 実は最初クラブ長志望ではなかったんですよ。クラブ長立候補者が誰も出ない中で、勉強もバイトも凄く忙しい同期の一人が「俺クラブ長やるわ」って言いだして。その同期の言葉に気持ちが揺らいで、僕は立候補しました。最終的に選挙に出たクラブ長立候補者は4人いて、白楽クラブ過去最高になりました。だから、その人の一言がなかったら今僕はクラブ長になっていません。


― そこで決断できるって凄いですね。演説でどんなこと話したか覚えてますか?

 クラブの中だけで楽しむんじゃなくて、楽しんだ気持ちを外に発信していってほしいっていうのが俺の想いで。選挙のときに、クソみたいなクラブは作らないって宣言をしたんですけどその場は失笑でした(笑)。現状に満足するクラブは嫌だから変えて行きたいって気持ちは強かったです。


― 失笑だったんですね(笑)。では、クラブのアピールポイントを教えて下さい!

 白楽クラブはみんなキャラが濃い。

写真:神奈川白楽クラブの様子


― 自己主張が上手いですよね(笑)。

 個性的な人がたくさんいるし、ポテンシャルの高い人がたくさんいるけど、それを上手く活かしきれていないというか。外に発信出来ていないのがもったいないなと思います。人材が埋もれてるクラブなんじゃないかな。


― どうやって外に惹き出していくのか考えるのもクラブ長の務めですね。ライバル視してるクラブはありますか?

 やめて(笑)。チキチキナンバーワンを争うのは!


― チキチキナンバーワンとは…?(笑)。

 IVUSA TIMESの取材で、多摩クラブが一番です、白山クラブが一番です、世田谷が一番ですといったように、レースが始まってるわけ。僕は、他のクラブと争うというよりかは、やるべきことをしっかりやった上でどう自分のクラブをアピールしていくかが大切だと思うので、僕はレースに参加しません。


― 参加しないんですね(笑)。

 もうチキチキレースなんてどうでもいいんですよ、その次元を超えたいです。ちょっと先を行く感じが理想です。本音を言うと多摩クラブですけど。


― 喧嘩売ってますね(笑)。クラブの人にメッセージはありますか?

 今まで取材を受けた人たちは、クラブ員に向けてありがとうとか感謝の気持ちを伝えているんだけど、意味が分からないです。僕はまだ、ありがとうっていう段階じゃなくて。前期は僕がクラブのコーディネートをしてた部分が大きいので、後期はみんなで作って行きたくて。その最終段階でありがとうと言えたらいいなと思ってます。


― まだまだ頑張れってことですね(笑)。話題を変えて、高校時代のことお聞きします。部活には入ってましたか?

 高校は軽音学部に入っていて、ギターを弾いていました。バンドでギターボーカルやったりコーラスやったり。恥ずかしい(笑)。


― いやいやいや(笑)。どんな曲やってたんですか?


 曲はジャンルが定まってなくて、アニソンとかビジュアル系とかロックとか色んなのやってました。今ではもう弦が錆びてますよ(笑)。


― 神大は楽器が弾ける人が多いですね。是非いつかクラブ会とかでお披露目してくださいね(笑)。将来どんなことやりたいかは決まっていますか?


 うーん、社会福祉に興味があって、高齢者でも最近は仕事を求めている人が多いから、その人たちに適正な仕事を探してあげたいですね。クラブ長を続けていて、少しは人を見る目が磨かれたかなと。人材派遣に興味があります。


― もう的が絞られてるんですね。


 理想の話だからね。楽しく仕事ができたらいいなって思ってます。


― IVUSAに入る前と入った後で変わったことはありますか?


 積極性が増したかなと思います。IVUSAって色んなチャンスが転がってるなかで、チャンスを自分から掴みに行く姿勢が結構あるから。中学とか高校でも学級委員とかやってたから、元々その質はあったのかもしれないけどね(笑)。面倒くさいことにも向き合えるようになったかなと思う。


― では最後に。あなたにとってIVUSAとは?


 ちょっと考えたんだけど、自分らしく表現するなら「たくさんのクソがある団体」だなと思っていて。クソっていうのは悪い意味にも良い意味にも使っていて。良い意味っていうのは「クソ凄い」とか「クソかっこいい」とか最上級の言葉として使っていて。IVUSAには凄いことやかっこいいことがたくさんあるんですね。感動も経験ももの凄い大きなものがあると思うから、「たくさんのクソがある団体」だなと思います。ちょっとだけ悪意も込めてね。


― ふふふ。二面性があるんですね(笑)今日はありがとうございました。



インタビュー、編集:杉山佑希(日本大学3年)
カメラ:渡邊茉理(神奈川大学2年)

【編集後記】
インタビューに真面目に受け答えしつつ、ちらほらとダークな部分が見え隠れする所が面白かったです。チキチキレースの行方はいかに!?(笑)。