IVUSA TIMES

日本最大級のボランティア学生団体IVUSAの素顔が読めるWEBマガジン

第78回 「七転八起」 長町敬一さん

第78回目のIVUSATIMESは、今期の人材養成本部副本部長を務める京都外国語大学4年の長町敬一さんです。長町さんの意外なIVUSA入会のエピソードや研修の大切さなど、長町さんの魅力がたくさん詰まった記事になっていますよ!ぜひご覧ください。

―自己紹介をお願いします

京都外国語大学4年の長町敬一です。IVUSAでは25期人材養成本部の副本部長をしています。


―野球をやられていたとお聞きしたのですが。

小学校3年生の時にチームに入ったんですけど、5歳の時からずっと野球をやっていました。小学校の時はキャプテン、中学校の時は副キャプテン、高校の時も副キャプテンって感じでやっていました。
 それで、大学でもやろうと思ったんですけど、お金もかかるかなと思ってやめたって感じですね。ポジションはね、ずっとキャッチャーをやってて、夏とかは常に防具が暑すぎてもうキャッチャー嫌でしたね。


写真:高校時代、野球部に所属していた長町さん

-IVUSAに入ったきっかけはなんですか?

すごい不純なんですけど、英語の授業で隣にちょっと可愛いなあって子がいて、普通に喋っててん。それで「サークルどんなんはいるん?」みたいな話になって「ivusaっていうボランティア団体に興味がある」って言ってたんですね。
 それで「5月末で入会締め切りらしいからはよはいったら?」って言われて、それ一心で説明会、イベントとか全く行かずに入会しました。それで蓋を開けてみたら、1万3千円払えみたいな(笑)
 他にも軟式野球とか見てたんやけど、他に仲良い人いないから、ほんまにとりあえず入ったって感じかな(笑)


-それが今では学生幹部にまでなられてますが、それまでに何があったんですか?(笑)

 学祭で当時のリーダーの方に声かけてもらったのが大きいね。今やったらわかるけど、セクションの希望してくださいみたいなのが全くわからなくて。装備セクション、広報セクションとかあるやん。あれ何やねんって感じで(笑)
 でもその中から1番楽しそうなのって模擬店やなって思って、そのときは適当に希望調査を出しましたね。それでその当時、模擬店サポーターの三宅佑弥(京都衣笠クラブ24期)さんって方がいて、その人と出会ってだいぶIVUSAに対する考え方が変わったかな。
 衣笠クラブが楽しくなってきて、どんどんIVUSAにのめり込めるようになっていきました。なので1年生の学祭がきっかけでどんどん前に出れるようになっていったって感じです。だからだいぶスタートが遅れてる人間です。


写真:1年生の時の学園祭の模擬店メンバーと(写真右下中央にいるのが長町さん)

―カンボジアの活動に参加しようと思った動機は何だったんでしょうか?

 さっき言ったように、学祭からウェイウェイキャラになって風の噂で長町って言う1年生のイケイケのやつがおると。そのときはまだ関西でカンボジアの募金がなかったので、その募金を任せれる人いないかって事で、俺とあと二人女の子が声かけてもらいました。最初はカンボジアの学校建設ってテレビでも見たことあるし、おもしろいかなって感じでやってました。
 その時はまだカンボジアに行こうとは思っていなくて、ただ募金頑張ればいいかなって感じでした。でもやっぱり何回も何回もカンボジアの募金をどんどんやっていくうちにこの募金してくれる人達の想いを現地に持って行かないとアカンな、持って行くべきやなっていう使命感が生まれました。


―カンボジアの活動の楽しさは何ですか?

 一般隊員とか他の人達って子どもたちと交流することが楽しいって言ってたかもしれないけど、俺の一番の楽しさはやっぱりその異国の地で現地の大工さんとかと作業することです。
 でも言語は日本語でもないし、英語でもなくて全然想いが伝わらないんですよね。一応通訳の方もいるんですけど、クメール語っていうカンボジア独自の言葉で、通訳の方も中々通じ合うことが出来なくて、最初は全然このペースじゃ学校建たないとあしらわれました。
 それでも俺らの思いをずっと日本語で「ここにこれやりたいねん!」みたいな感じで思いをぶつけていたら、徐々に想いが伝わっていくのが楽しかったかな。最後はやっぱり終わっときにありがとございますとか、オープンな感じですごい仲良くなったっていう。
 3年の春に行ったのも同じで、それがもっともっとすごくなったというか、1回行ってるのでもっとコミュニケーション取れました。それで現場の大工さんがたまたま2年生の夏の時と一緒のメンバーやってんやんか。当時2年生の時は、めっちゃうるさくてめんどくさいやつだったってこともあって「あ、お前覚えてる覚えてる」みたいな。それで、1回会ってるっていうのもあって意思疎通出来たし、今年の日本人皆すごいねって言われて俺も活動自体スムーズで良かったかなって思う。だから俺にとっては異国の人とコミュニケーションとることが何よりの楽しさですね。


写真:長町さんのことを覚えていてくれた現地の大工さんと

―IVUSAの活動でモチベーションが下がった時期があったとお聞きしましたが、どんな心境だったのでしょうか?

 3年生の夏に京都府阿蘇海環境づくり活動のリーダーをしました。その時までは自分は学生代表になるってずっと言い続けてきた。水口(今の学生代表)よりも早く(笑)
 そういうこともあって阿蘇海のリーダーを上の方や先輩が推して下さって実際やるってなったんですけど、100人をまとめるのってすごい難しかったです。
 自分のやってることが本当に合っているのか、100人をまとめるってどうすればいいのかと色々悩みました。実際の所、天気とか色々な事があって、*1達成要件にあげてたトン数が達成できませんでした。その時にこの隊は失敗とは言えないけど成功じゃないなって思って、思い通りに行かなかったってことですごいモチベーションが下がってしまいました。
 100人もまとめれへんやつが3000人、4000人もまとめられるのかっていう。それで、3年の夏オオバナと、日生終わって10月、11月はすごいモチベーション下がってしまいました。それで結局は最後の最後に学生代表は諦めてしまって今になってすごい後悔しました。今はモチベーション高いで(笑)。もう、最高や(笑)。

-学生代表の選挙中何か思うことはありましたか?

 ほんまに後悔した。1番後悔した瞬間は*2西と渋谷と水口が3人で前に立ってて熱く語ってた時やね。自分は滋賀の会場で選挙聞いてた身としてはすごい悔しくて、本当だったら自分もあそこに立ってたんかなってずっと考えてましたね。


―そんな中、どうやって回復したんですか?

 さっき選挙の話したんですけど、正直選挙行くのも嫌でしたね。やっぱり色々な人に会うの嫌やし、聞きたくないし。
 でもあの選挙は自分の後輩達が初めて出る選挙で、こんなにも選挙で勝とうって頑張ってる姿を見て「ああ、自分もがんばらなあかんな」って幹部になろうと思いました。それで、幹部選挙に出てからどんどん立ち直ってきました。自分が出てたっていうのもあるんですけど、その幹部選挙で25期が1つになった感が強いね。
 結局、投票数では負けてしまったけど水口の推薦で選出されたっていうのもあって、その責任と覚悟は持たないとあかんなっていう想いが強いですね。なので、1番の原点は水口達の選挙と、自分が出た幹部選挙ですね。そこが1番モチベーションとしては上がっていったきっかけですね。



―後輩達に一言お願いします。

 今やったら27期(現在の2年生)の子が「学生代表なりたいです」とか言うやつがちらほらいるやん。自分を見ているようですごい気持ちはわかる。
 でも3年生でリーダーやって、その思いがどう変わるかとかがすごい不安で絶対に諦めてほしくないです。
 自分が体験してきたことの中で後輩達に言えることは、諦めることが後悔に繋がるってことかな。自分はずっと挑戦し続けた人間で、何か話があれば多少無理かなって思ってもすぐ「はい」って言う身なんですよ。
 もちろん色々な人に怒られるしバチボコいかれるよ。でも結局はあの自分の経験が、今の自分の糧になってる。なので何事でも自分にはムリかなっていうのがあるかもしれないけど、一人じゃないし絶対周りに仲間がおるから挑戦し続けてほしいな。



―研修の大事さ、魅力はどこにあるのでしょうか?

 大事さっていうところでまず挙げられるのは、他のサークルとは圧倒的違いがあるっていうことです。今IVUSAは25年目で24年間のノウハウがあって、そのノウハウは今のその研修に色々なものを取り組めていると思います。
 今までにIVUSAの人達がやってきたことがそこに凝縮されていて、1番能力が高いものがここに集まってるわけなんですよね。確かにお金はかかってしまうんですけど、提供する側はお金を払った同等の代価を提供するっていうのが大前提で研修をしています。
 そうするために今25期の人材養成本部としては、研修の質の向上であったりとか、インストラクターの質の向上であったりとか、どうやったら会員達に講習の意義を浸透させられるのかっていうことをすごい考えてますね。なので、大事さって言う所では自分の力になるよっていうことで、それが同時に魅力でもあるのかなと思います。



―あなたにとってIVUSAとは何でしょうか?

 自分にとってのIVUSAは「七転八起」。俺はずっと挑戦をしてきていろんなものに躓いてきたし、(活動の)事前・事中・事後、先輩にめっちゃ怒られたりもしたけど、やっぱり逃げるのが嫌やったから這い上がってきた。何回も転んだけど何回も這い上がってるよ。
 そういうことで俺にとってのIVUSAは何回転んでも這い上がれる場やね。挑戦して失敗してもいいけどとりあえず這い上がってくる場って感じ。何回転んでも誰かが手を差しのばしてくれる団体かなと思います。そういう意味で「七転八起」です。

ーありがとうございました!



インタビュー・編集:二ツ矢裕悠(関西大学2年)
カメラ:高橋諒(神奈川大学2年)


〜編集後記〜
とても陽気で話しやすく、インタビューしてて楽しかったです。思いのほかivusaでの活動に波があって驚きました。(二ツ矢)

*1:IVUSAでは、活動の際に「達成要件」と呼ばれる、これを達成したら成功にするといった目標を定めています。京都府阿蘇海環境づくり活動では、阿蘇海の底に溜まっている牡蠣の殻を取り除く作業を行います。

*2:この時の学生代表立候補者に関する記事はこちら! http://ivusatimes.hymmc.xyz/entry/2016/12/08/143000ivusatimes.hymmc.xyz