IVUSA TIMES

日本最大級のボランティア学生団体IVUSAの素顔が読めるWEBマガジン

第86回「おもちゃ箱」金子晶代さん

第86回IVUSA TIMESは、「新潟県佐渡市日本海沿岸清掃活動」のプロジェクトマネージャーである東洋大学白山クラブ4年の金子晶代さんです。今年から新たに始まる佐渡の活動への意気込みや、IVUSAに対する思いなど、たくさん語ってくださいました!是非ご覧ください!


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-自己紹介をお願いします。

東京白山クラブ、東洋大学4年の金子晶代です。よろしくお願いします。


-よろしくお願いします。早速質問に移っていきたいと思います。なぜ金子さんは佐渡の活動*1 のプロジェクトマネージャー*2になろうと思ったのですか?

去年の12月くらいから、新規の日本海清掃の活動を作るために関わっていたのが一番の理由かな。それに、山形の活動のカウンターパートの方に、佐渡と山口を紹介して頂いたから、その調整役としてもずっと関わっていて、マネージャーをしたいと思うようになって。

-そうだったのですね!

3月に調査隊っていうことで、実際に佐渡人と話をして海岸を見に行ったの。
想像していたよりもゴミの量がすごくて、見たことない量で絶対何かできる。IVUSAとして関わりたい!って思ったんだよね。
長い間自分が関わらせてもらっていたし、4年で夏プロ最後で、今までやったこととか残したいと思った。1次隊としてやるし、これからに向けて形を残せたらなって。

-おぉ〜。

だから幹部を集めるってなったとき、自分で一緒に作っていく仲間を集めたいなって思う側だったんだよね。


-すごいですね。関わっていくうちに佐渡に特別な思いを感じたのですか?

関わっていくうちにか!そうだね。調査隊で3月に行った時に市役所の人と直接話す機会があったのだけど、その時に市役所の人もすごくIVUSAに期待してくれている部分もあったし、一緒にやりたいって言ってくれていたし。実際にめっちゃゴミがあるところを見たのだけど、想像よりもすごい量のごみがあって。

-え!そうなのですか!

そうそう。だから行政の人も時間をかけて、そんなに人数を集められなくて、できないっていう現状があって。でもIVUSAで100人とかで行けるなら絶対にできることがあるなっていうのはすごく思ったし、可能性はあるなって思った。

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-1次隊ならではの大変な点や悩みはありますか?

IVUSAが活動に行ったことがない場所だから、宿舎にしてもお風呂にしても場所を借りるために全部IVUSAの説明から始まることかな。繋がりがないところからのスタートになっちゃうから、そこが一番大変かなっていうのと…1次隊だからみんな活動のイメージがつかないじゃん?

―あぁ!!そうですよね。

行ったことある人がいない、経験者がいない活動だから難しいかな。経験者からイメージを伝えていくとかができないかな。だから、学年に関係なく、一人ひとりが佐渡の人に、すごいって思ってもらえるような行動とかを考えていってほしいし、みんながそこに向かって頑張れるような隊にしたいと思っているかな。


―佐渡のプロジェクトに参加するみんなに得てほしいことはありますか?

1番に佐渡を好きになってほしいっていうのはある!自然が綺麗だし。そこもみんな見てもらった上で佐渡に問題があるっていう事をしっかり知ってもらいたいな。なんか1次隊として佐渡に関わるから、本当にIVUSAの可能性をみんなが知ってくれたらというのは思うかな!

―IVUSAの可能性は無限大ですもんね。

みんなが同じ立場で、IVUSAのこと見せつけてやろうという気持ちと達成感は持ってほしいし、持たせられるようにはしたいなって思う。
私もプロマネだけど活動したことないし、一人ひとりが大事な隊だから、本当にみんなで作りたいって気持ちが強くて。そこらへんは難しいけど、みんなが自分で佐渡の良いとことか、佐渡の問題を見つけられたら一番良い形で終われるとは思う。なんか幹部だけじゃ聞けないこととか、この班だけじゃ聞けないことを一人ひとりが聞けると思うから。それぞれの関わりの中から佐渡の問題をもっと聞き出して、これからに繋げるようになったら一番良い形かなって思います。

―そうですね。みんなが1次隊でいいなって思ったらきっとリピーターも増えてくるし、より良いものになりますよね!楽しみです。

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写真:新潟県佐渡市日本海沿岸清掃活動の勉強会の様子

―佐渡の活動を作る上で分からない部分があると思うのですが、参考にした活動または金子さんにとって1番思い入れのある活動は何ですか?

思い入れか!思い入れっていうと難しいのだけど、やっぱ2・3年で行った山形の活動かな。環境保護はそれが初めての活動だったのだけど、去年幹部もやらせてもらっていたし、それはまず参考にした活動かな。
他にはなにを見たのかな?環境保護活動とか、地域の人との関係作りってところで、九十九里*3も見たし、阿蘇海*4 、長野*5とかも参考にしたかな。掲示板を見たり、活動に行った人の話を聞いたりしたかな。

―結構いろんな活動から少しずつ参考に?

そうだね、少しずつ参考にして。他の活動の1次隊の経験者の話もたくさん聞いたりしてる。うん、でも思い入れがあると言ったらやっぱり山形だな!

―山形って行ったことない人からするとまだ分からないと思うのですが、山形の活動の魅力は何ですか?

やっぱり現地大学生と一緒に活動できることかな。事前に山形の大学生がIVUSAの班とか班LINEにいるのね。そこで関係性とっていくから、当日会った時に「山形の大学生だ!(笑)」ってなるし、ほんとにずっと一緒に班行動をするのね。海岸の清掃も一緒にするし一緒に寝るし、全部一緒に活動するんだ!

―なるほど。

その人達が山形のゴミ拾いの活動をしながら、全然知らなかったことを、知ってくれるのもそうだけど、山形の活動の方向性的に、地元の大学生じゃない人達がこんなにゴミ拾いをしているのに、自分達もやらなくてどうする?みたいのを思ってもらうっていうか。それで現地の大学生の心を動かして、自分達がもっとやらなきゃとか、その山形の人達だけでも清掃ができるような仕組みっていうのを目指していて。
同じ学生だから一緒に楽しむことは出来るじゃん?出来るけどその中で、もっと出来ることがあるかもというのを山形の大学生が思ってくれて、IVUSA入ってくれた人もいるし、すごく可能性があるのかな。

―へえ!

最初につまんなそうにしていた子も終わった時に「楽しいっす!」みたいに言ってくれる子もいて!

―そう言ってもらえると嬉しいですね。

人ってこんなに変わるんだって思うし、間近に感じながら一緒に出来るのは楽しいなって思う(笑)

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写真:山形県日本海沿岸清掃活動の様子

―話を聞いていて私もすごくワクワクしてきました!佐渡に参加するIVUSA学生に向けてメッセージありますか?(笑)

メッセージか!(笑)うーん、なんだろう?
みんなと距離の近いマネージャーでいたいと思ってる。もちろん佐渡のことは、他の子より知ってるけど、活動にいくのはみんなが初めて。
だからこそ、今年はみんなが同じ目線で、一緒に隊を作りたいって思っているし、一人ひとりの頑張りがそのまま佐渡の人のIVUSAのイメージに直結してくると思うから、自分が活動を作る認識をしっかりと持ってほしい。誰かがやるんじゃなくて、自分がやるってこと。
本当に自分が佐渡との繋がりを作るっていう思いで活動してくれたら、一番良いのかなって思う!佐渡に「やるじゃん!」って言わせられるような活動を作りましょう!(笑)
あとは…体調には気をつけてって感じかな。そう、9月最後の活動なのでそれまで元気でいてください(笑)


―就活とかって?

あぁ、就活?無事に就活終わりました。

―おめでとうございます。

ありがとう。決まったのは6月最初かな。そうだねえ、就活か。でも私はやりたいこと、行きたい方向は割と決まっていたから。そこは悩まなかったかな。

―なるほど。

そう。教育学科の人間発達専攻っていうとこにいるのだけど、大学の入学当初は児童養護施設で働きたいなと思っていて、そういう所を調べていたし、それこそ子ども隊とかもずっと行っていたんだけど、なんか施設行くか、公務員行くかでめっちゃ悩んでいたの。だけど企業も考えた時に虐待問題とかには間接的に関わりたいなって思った。そして虐待を減らすって考えた時に、子育てが楽しくなるような。子どもの笑顔とか子育てが楽しくできるようなところに行きたいなと思って、そういう仕事を探していました。(笑)

―すごい…。

子ども好きっていうのはあるかな。


―バイトは学童とかやられていたのですか?

バイトは、自分が卒業した塾でやっているのだけど、講師じゃなくてチュータリング講師っていう。そこの塾は高校生だけの塾で、自分の担当の生徒がいて、週に1回30分面談してその映像の進み具合とか進路どうする?とかこれからどういう勉強していく?みたいなことを話すバイトです。

―へぇ…。すごいですね。人と関わるバイトとかお仕事される感じなのですね。

うん。でも私自身は人と深く関わるのが苦手で、なんかそんなに好きだと思ってなかったんだよね。

―人と、ですか?

そう。すごく仲良い子ってほんと数人くらいしかいないような人で(笑)
だから、人と2人で会うこととか面談とか、ちょっと苦手なタイプなんだよ。相手に深く質問するのが少し難しいかな。

―私も苦手なのですごくよく分かります。

だからなんだろうね、人と関わるのが好きって言えるか分からない。でも、3年になってグループマネージャー*6をやってみて、2年の時より人と2人で話すのが好きになったんだよね。たくさんやるようになったら面白いなって思ったし、出来ないと思っていたよりは出来るのかなって思ったから。自信がなくなったのもIVUSAだけど、自信がついたのもIVUSAかなっていうのはある。苦手で出来ないことにも気がつけたし、自分に出来るのもあったって気づかせてもらったかな。

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―最後に金子さんにとってIVUSAとは何でしょうか?

これ絶対一言で答えるやつだよね?いやなんかさ、ほんとに難しい。すごく考えたのだけどさ、つまんないのしか思いつかなかった。
うーん、本当に一言で言ったら「おもちゃ箱」かな(笑)

―「おもちゃ箱」?

なんか、やることやることがすごく楽しかったから。おもちゃ箱みたいに、ワクワクするようなことが沢山あって、そこからやりたいこととかを選んで挑戦していける。
いろんなこと乗り越えたら、成長した自分にも出会えて。
入ったときと現在では本当に価値観広がったし、自分の世界も広がるし全部変わったなって思って、性格まるまる変わったなってすごく思ってて。
自分がやると思ってなかったこともやったし、興味がなかったことも人の話を聞いてやってみようと思った。なんか、自分も変われるし人のことも変えられるし、何が起こるかわからないような、ドキドキにたくさん出会えるところ!

―素敵な過ごし方だったのですね!私もこれからがとても楽しみです。長々とありがとうございました。

ありがとうございました。

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インタビュー・編集:三井明花(跡見学園女子大学2年)
カメラ:馬場日和(跡見学園女子大学3年)


~編集後記~
インタビュー中とても優しく、明るい笑顔をたくさんいただきました!とても楽しいインタビューでした(笑)
佐渡のプロジェクト頑張ってください!!

*1:新潟県佐渡市で行われる清掃活動のこと

*2:学生チームの最高責任者のこと

*3:九十九里浜全域清掃大作戦

*4:京都府阿蘇海環境づくり活動

*5:長野県北信地域森林整備活動

*6:グループのまとめ役