IVUSA TIMES

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第90回「輪」藤井靖大さん

第90回目のIVUSATIMESは、「第10回静岡県西伊豆町活性化活動」のプロジェクトマネージャーである拓殖大学4年の藤井靖大さんです。あなたの知らない藤井靖大さんがここにある。活動で大切にしているもの、IVUSA以外のプライベートでは何をしているのか、IVUSAは靖大さんにどんな変化をもたらしたのか。自分の中で問いかけながらご覧下さい!



―では、まず自己紹介からお願いします。

はい。東京小日向クラブ拓殖大学4年の藤井靖大です。よろしくお願いします。


―よろしくお願いします。早速質問ですが、なぜ靖大さんは今回西伊豆町の活動でプロジェクトマネージャーをやろうと思ったんですか?

はい。3年生の時に西伊豆町役場に2週間ほどインターンに行かせていただいて。西伊豆町で活動の調整をしている中で、現地の役場の担当の方と仲良くなって。でも今回行くか迷ってて、もし西伊豆に行くとしたらプロジェクトマネージャーをやりたかったっていうのが理由かな。


―確かにプロジェクトマネージャーって魅力的ですよね。

そうだね。やるならプロジェクトマネージャーっていう感じだったかな。


―初めて西伊豆の活動に行ったのはいつですか?

2年生の夏に初めて行ったね。


写真:第6回西伊豆町活性化活動の靖大さん


―確か靖大さんの祖父母さんが西伊豆町に住んでますよね?

僕のおじいちゃんとおばあちゃんの家が西伊豆町の隣の松崎町というところにあって。父親がそこの出身で昔からなじみのある町だったので、2年生になって行ってみようと思って。


写真:西伊豆町の海でカヌーを漕ぐことができます!カヌーのインストラクターの資格も取得することができるそうですよ!


―それは初めて知りましたね!これまでに西伊豆ではプロジェクトマネージャー以外にどんな役職をやりましたか。

これまでに西伊豆でやった役職は、隊の動きを滞りなくするように事前にスケジュールを組んだり、活動中は隊に指示を出して動かす当日作戦と、自分の班員に活動の目的を噛み砕いて理解させたりモチベーション管理を行う班長です。そして今回、活動のリーダーであるプロジェクトマネジャーをやらせていただきました。


―なるほど。プロジェクトマネージャーっていきなりできるものなんですか?

僕にあるかはわからないけど、素質が大事だと思います。
自分の言葉や想いをしっかり伝えられる人間が上に立たないとチームが成り立たない。他にも自分に自信があったり、周りから推薦があったり、色々あると思うんだけど。
別にプロジェクトマネージャーはこれを経験しなきゃいけないとかは全然ないかな。もちろん研修とかは受けなきゃならないけど、なにかこういう経験をしないとなれないよっていうのはないね。


―靖大さんが活動中に、「自分に自信がある」と言っていたのをすごく覚えています。

ちょっと、ナルシストみたいになるからやめて(笑)。


―いやいや(笑)。僕が活動中に自信ないって言ってた時に、先輩が「靖大さんはすごい自信あるから、澤もああいう感じでいったほうがいいよ。」って言われたので。

先輩って誰ですか(笑)。




―どうやったら靖大さんみたいに自信を持って行動できるんですかね。自信がないとプロジェクトマネージャーってできないじゃないですか。

うーん、僕は自信がなくても「自信があります!」って言っちゃうかな。そうすることで、「自信があります!」って言った自分に追いつこうと頑張れるっていうか。


―周りに言えばそうやらざるを得なくなるというか。

今回に関して言えば、「プロジェクトマネージャーで自信あるでしょ?」って言われて、「いやー俺自信ないよ。」って言ってる隊が成功する訳がないんだよね。
「自信あるでしょ?」って聞かれて、「当たり前だろ、自信満々だよ。」って答えなきゃ、「あ、この隊大丈夫なんだ。」って隊員たちに思わせることができないから。プロジェクトマネージャーをやるにあたって大切なのは、その振る舞いかなと。


写真:隊全員で円陣を組んで気合を入れています!プロジェクト幹部の皆さんも一緒!


―確かに隊員の士気にも関わりますよね。では、靖大さんが活動をする上で1番大切にしていることは何ですか?

みんなの前で何度も言い続けていた、「視野を広く持つこと」を僕は大切にしています。1つの作業に集中して周りが見えなくなることは絶対にあってはいけなくて。
自分の仕事を進めていても、他の仲間のことを気に掛けるとか。視野を広く持つことは本当に一番大事かなと。IVUSAだけじゃなくて、普段の生活でも意識しています。


―言ってましたよね。携帯をいじりながら歩くより携帯をいじらないで周りを見たら結構色々なものが見えるって。

よく聞いてるね(笑)。ありがとうございます(笑)。


―プロジェクトマネージャーとして活動中に伝えていた言葉を、活動以外でも伝える場面ってあるんですか?

僕が所属している小日向クラブでも言ってる時もあります。けど、プロジェクトのときのほうが多いかな。


写真:小日向クラブでの靖大さん!一度小日向クラブに行ってみたいです!


―なるほど。ではIVUSAとは別に、靖大さんはプライベートでは何をしているのかお聞きしたいです。みんなも気になっていると思うので(笑)。

映画が好きなので、ひとりで映画に行くことが多いかな。
洋画の方が好きだっていう人が多いんだけど、僕は邦画の方が好きで。


写真:プライベートの靖大さん!今度一緒に遊びましょう!


―洋画よりも邦画が好きなんですね。

洋画だと字幕を読まなくちゃいけないけど、邦画は何も考えずに観れるじゃん。何にも考えずに楽しめる2時間って素晴らしくないですか?


―確かに(笑)。僕も映画が好きなのでよく分かります。これまでに靖大さんが映画を見て、映画から学んだことをIVUSAに活かしたりするといったことはありましたか?邦画って結構見てる側が考えさせられるじゃないですか。

IVUSAでは無いかな。でも、好きなスポーツ選手の言葉とかは使ったりするよ。


―なるほど。靖大さんはスポーツは何が好きなんですか?


僕はずっと野球をやっていたので、野球が好きです。それと、小学校の時から空手をやっていて、妹もやってます。妹に付き添ってたまに体を動かす程度にやっていたりとかします。もう妹の方が強いかなと思うんですけど(笑)


―野球だけじゃなく、空手もやっていたんですね。靖大さんがお気に入りのスポーツ選手の言葉があれば教えてほしいです。

阪神タイガースに昔からいるベテラン選手で、鳥谷敬選手がいるんですけど、その人が「向上心」っていうスローガンを掲げているんですよ。今年の春の西伊豆の時に班長だったんですけど、僕の班目標は「向上心」にしていました。あと、LINEのひとことにもしています。


写真:空手道着の靖大さん!今度良い技があれば教えてください(笑)。


―さすが鉄人鳥谷ですね。それでIVUSAに入って色々なことに挑戦しようと思ったんですね。今回靖大さんは、第10回静岡県西伊豆町活性化活動の隊のテーマとして「変革」を掲げていたと思うんですけど、IVUSAに入って自分の中で変革があったなと思う部分はありますか?

人との関わり方は変わったと思います。色々な人に出会って、IVUSAに入るまでとは比べ物にならないほどの広い交友関係になって。今まで関わってきた人とは全く違う人と出会ったり、新しい発見がたくさんありました。


―IVUSAに入るまでは特定の人と関わる感じだったんですか?

野球をやっている人とか、地元が一緒の人とかだね。でもIVUSAに入って色々な人と出会えるようになったから、そういった意味でも、視野の広さっていうのは変わったのかなと思います。


―靖大さんは活動の隊テーマで「変革」を掲げていたと思うんですけど、西伊豆町の何を変えたいという意味で「変革」にしたんですか?

西伊豆町のIVUSAに対する考え方というか、見方を変えたかったっていうのがあって。僕達はこれだけ本気なんだぞっていうような意識を見せれたら、西伊豆町も何か変わるんじゃないかなと思って。それにはまず僕達IVUSAの隊員が変わらなければだめだと思いました。


―そうですよね。今回、僕も町民の方とお話したんですけど、僕達が西伊豆に来ている目的や、実際にどんな活動をしているのかわからない方もいらっしゃって…。結構ショックでしたね。

そうだね。それを変えたくて、今回は僕がプロジェクトマネージャーになって「変革」っていうスローガンを掲げて、隊の目的を「西伊豆町の明日を変える」にしました。



―今回の活動で班長をやったんですけど、僕的には隊員と幹部の距離が近いと感じましたね。

それはたぶん人によると思う。遠くなりすぎると良くないなと思っていたので結構そこは意識しました。距離が近くないと楽しくないと思って、僕から積極的に話しかけるようにしたかな。


―距離近いほうがいいですよね。活動前の勉強会の段階でもかなり仲良くなりましたよね(笑)
今回の活動で班長を経験できたことは、自分的にとても大きかったです。班長同士の連携が、隊の質を上げる上で重要だなって思いましたね。班長が隊全体に影響を与えられるんだなって。

班長の質が隊の質なので、だからこそ班長には結構厳しくしたかな。距離が近いって言ったけど、班長はちょっと遠く感じる面もあったと思うけど。


―本当にその通りだと思いましたね。

班長は誰でも就ける役職ではあるけど、誰でも出来る仕事ではないなって思ってます。


―確かにそうですよね。では逆に靖大さんから、今回一緒に活動した僕に何か聞きたいことがあればお願いしたいのです(笑)。

それじゃあ質問する(笑)。2年生から見て、プロジェクトマネージャーっていうのはどういう印象かな?
僕が2年生の時は、プロジェクトマネージャーって何をやっているのか分からないような存在だったんです。でもいざ自分がなってみると、みんなと一緒に朝起きて朝ご飯食べたりとか、別に他の隊員となんら変わりのない動きをしていて。


写真:隊のみんなで盛り上げた活気ある現場でしたね!


ー僕は「全部を見てくれている」っていう印象でしたね。事前の班長電話でも、靖大さんは結構参加してくれましたし、活動中も色々な現場に移動して、周りに指示を出していたのを見て、やはり視野を広く持たないとプロジェクトマネージャーは出来ないと思いましたね。

なるほど。たぶんそれは俺への印象だと思うんだけど、今回の活動でプロジェクトマネージャーっていう存在に対してどういう印象を持ったかな?


―そうですね。プロジェクトマネージャーは、活動でやりたいことがあって、それをやる為に周りへ影響を与えられる人がなるんだなって思いましたね。更に、広い視野を持っていないとできないとも思いました。
 
プロジェクトマネージャーの視野の広さは広く浅くなので、深く考えすぎず、広く見て、問題点を指摘できれば良いと思うんだよね。


―なるほど。靖大さんが活動中に言っていた「成功に囚われるな、成長に囚われろ」というあの言葉が僕は忘れられません。


覚えていただいてありがとうございます。みんな言ってくれるんだよね。ハッシュタグまで付いちゃって(笑)


写真:隊員に向けて話す靖大さん!一つ一つの言葉に重みがありましたね。


―すごいですね(笑)。 靖大さんは隊員を成長させるためにも活動前から「自分で考えて動いてください」と隊員に言ってましたよね。

そうだね。人から「あれやって、これやって」って言われたことしかできなかったら、もったいないじゃないですか。せっかく自分の頭を持って考えられるんだったら、頭をちゃんと使って何をしたらいいかを考えて、自分でやらなければいけないことを自分の目で視野を広く持って見つけて動くっていう。自主性ってそういうことだと思っているので。
だから、そういった人間に成長してほしいなと思って、「視野を広く持って頭を使って行動してください」ってずっと言い続けました。プロジェクトマネージャーになってから、最後の最後まで言い続けたかなと思います。なので、今回の活動に参加してくれた人は、「視野を広く持って」という言葉がみんなの頭の片隅に残っているはずなので。これからも意識してほしいかなと思っています。


―本当に頭に刻まれるほど深い言葉でしたね。では最後に靖大さんにとってのIVUSAとはをお願いします。

僕にとってのIVUSAとは、「輪」です。人と人が繋がる「輪っか」っていうイメージかな。色々なところで色々な人が繋がって、IVUSAの学生数が4000人くらいいるから、4000人の「輪っか」かなと思っています。


―確かにIVUSAは大きな輪と言えますよね。今日の取材は以上になります。今日はありがとうございました。

こちらこそ今日はありがとうございました。



インタビュー:澤雄太(神奈川大2年)
編集:澤雄太(神奈川大2年)、高橋諒(同大3年)
カメラ:清野姫史(神奈川大4年)


~編集後記~
活動後の取材であったからこそ、靖大さんがどのような想いで活動していたのかを知ることができ、改めて靖大さんが事前から言っていた1つ1つの言葉の重みを実感できた深い時間でした。
「これからの西伊豆町のために僕達IVUSAは何ができ、そのためにも僕達はどのように変わらなければいけないのか?」を考え、そして行動し続けることが必要なのだと感じました。同じ想いを持った隊員とこれからも活動していきたいです!(澤雄太)