IVUSA TIMES

日本最大級のボランティア学生団体IVUSAの素顔が読めるWEBマガジン

第126回「好きな何かに出会える場所」澤崎喜春さん

第126回となるivusa timesは、東京世田谷クラブ3年の澤崎喜春さんです!カンボジア年間チームに所属し、活動報告会ではロジスティックスマネージャーを務めた澤崎さん。一昨年行われた学生団体総選挙の優勝の裏側やカンボジアへの想いなど内容が盛り沢山となっております。是非最後までご覧下さい!


今回のメニューは、

の4本です。お楽しみに!


―今回取材させていただく東京世田谷クラブ4年の松本瞬です。よろしくお願いします!

東京世田谷クラブ3年の澤崎喜春です。よろしくお願いします!


1.学生団体総選挙

―学生団体総選挙に出たきっかけや経緯を教えてほしいです。

先輩に誘われたという理由や、カンボジアの活動をたくさんの人に知ってもらいたいということもあるんですけど、一番の理由はIVUSAの「熱意は人を動かし社会を動かす」という想いを人に伝える必要があると思ったからです。


―そういう経緯があって参加したんだね。実際に参加してみて感想はどうだった?

率直な感想としては楽しかったです!もちろん、原稿を書く時に喧嘩をしたり、仲が悪くなりかけたこともありました。でも、最後に学生同士で交流する機会があったとき、「感動しました」と泣いてくれている人を見て「今までの努力は無駄じゃなかった」と思いました。自分たちの想いが人に伝わった時が嬉しかったです。


―その時の澤崎の目標は、IVUSAのカンボジアの活動が多くの人に伝わることだったんだね。

自分たちの熱意を伝えて違う団体に影響を与えたかったんです。他にもカンボジアに行っている団体はあるんですけど「自分たちはこんな思いで活動をしている」という熱意を伝えたかったです。


―お~、なんかふざけてる時の澤崎しか知らないから、すごくしっかりして見える(笑)。

そうですね。僕九割ふざけてる自信があります(笑)。


―「IVUSAはここが他の団体と違うな」と思った部分はある?

一番違うなと感じたところは「現地の人と交流しながら活動する」ことだと思います。これは、IVUSAの「共に生きる社会」の「共に生きる」に繋がる事だと思うんですけど、カンボジアの活動の根幹って現地の人と共に課題を解決することなんですよ。学校を建てるにしても、大工さんとセメントを作ったり、レンガを積んだりっていう作業を37℃の炎天下の中やるんですよね。他の団体と比べ時、ただ募金活動をするだけというよりも、最後まで寄り添いながら関わるのが他の団体との大きな違いかなと思います。


―なるほど。ただやるというよりも、現地の人と同じ想いをもって活動するのが他の団体とは違うんだね。

そうですね。一緒に課題を解決するっていうスタンスが独特で特徴的かなと思いますね。


―カンボジアには、一年生の時に参加したんだよね?

はい。一年生のときでした。


―元々カンボジアに参加しようと思ってたの?

最初はネパール山村支援活動に行こうと思っていたんですけど、人数が少なくて活動がなくなった時に、カンボジアの活動が二次募集をしていたんですよ。当時のリーダーだった市ヶ谷クラブの橋本航志さんが、カンボジアの魅力を伝えるのがうまい人でカンボジアってそんなに面白い活動なんだと興味を持ったので行くことにしました(笑)。


―そうなんだね!これからカンボジアに行こうと思っている一年生や二年生の後輩に伝えたいことはある?

今年は国際協力の活動に行けない。と思っている人に「国際協力は国内でも出来る」という事を伝えたいです。カンボジアの活動ってカンボジアに行くだけではなくて、国内で募金活動をして資金を寄付して頂いたり、国内でのコミュニティがあるんですよね。だから国際協力に興味があるのであれば、そういうところに自分から積極的に参加して欲しいなと思います。


                カンボジアでの澤崎さん

―優勝したときはどう思った?

優勝が決まったときは皆驚いてて、え!?って感じでした(笑)。


―予想外の結果だったんだね!後輩につなげていくって言っていたけど、総選挙は今後もやっていくつもりなの?

はい、少なくとも今年は続けていこうかなって思ってます。でも大事な事って、優勝することよりも、本人の成長にどれだけ繋がるかだと思っているんですよね。ただでさえ活動が少ない今だからこそ、後輩には何かつかんで欲しいなと思います。


―なるほど、これからも頑張って欲しいね。


2.活動報告会

―報告会の話になるんだけど、報告会のロジマネ*1をしようと思ったきっかけは何かある?

去年の報告会を見ていて、こんな大きなイベントの作り手になりたいっていう想いがあったからです。


―なるほど、確かに作り手になるのってすごくかっこいいよね!

はい。なので、ロジマネって決まったときは、やった!って思いましたね(笑)。


―ロジマネをやっていて、この業務が一番大変だったなってことはある?

一番大変だったのは、それぞれの仕事量の配分ですね。


―スタマネみたいだね(笑)。

配分を間違えると業務がパンクし報連相ができなくなってしまうこうとがあったんです。
事務の方や仲間に助けもらいながら、相手のキャパシティーを考えながら業務のすみわけをすることが大変でした。


―それぞれの能力を見抜いて業務を割り振る力も必要だったんだね。

はい。あとは、自分が出来ることをやるのは良いんですけど、出来ないことを「出来ない」っという勇気がなかなか出なくて大変でしたね。


ー自分が出来ないことを素直に「出来ない」って言うのって難しいよね。
最初は、出来ることは全部自分でやろうって感じだったの?

はい(笑)。なので、めちゃくちゃ業務を抱え込んで皆に迷惑をかけてしまった事もありました。


ー最終的にはそれは改善したの?

結果的には細かいところまで決めれたので解決できました。でも出来なかったら辛すぎて
辞めていたかもしれないですね(笑)。


―そんなこんなで試行錯誤の報告会だったと思うんだけど、これは成功したなって部分はあった?

あります。成果の一つとして、視聴者数の目的を達成することができました。二つ目は一緒に活動した仲間がIVUSAを辞めなかったです。例年みたいに、報告会が辛くて辞める人はいませんでした。一緒にやってきた仲間がIVUSAのことを嫌いにならなかったのは、ロジマネだけどスタとして活躍出来た部分でしたし、成果以上のものを感じました。

―なるほど。報告会を通して、より一層絆が深まったんだね。ちなみに、報告会に対しての個人の目標はあったの?

はいありました。結果的に達成は出来なかったんですけど「仕組み作り」っていう目標がありました。


ーどういうことかな?

これをやれば来年もうまくいくみたいな、ガイドラインを作りたかったです。


―澤崎モデルみたいな感じ?(笑)。

はい(笑)。でも結果的に作れなかったので、来年の作り手の人に期待します。
たとえ、計画を崩して予定通りにいかなくても最終的に計画以上の成果が出ればいいのかなって思います。


―なるほどね、自分たち以上の成果が出ればと。

澤崎の想像以上の成果が出るんだったらそっちの方がよくないですか?


―じゃあ澤崎モデルいらないね。

それはいらないっすね。


―今までの話なんだったんだ (笑)。

いらないっていう発見が出来たことだと思います(笑)。


―自分がロジマネっていうポジションを経験した上で後輩に伝えたい事ってある?

そうですね。先輩には弱音を吐いてほしいです。後輩の前で笑っててほしいです。例えば、自分もそうなんですけど先輩に強がってる人っているじゃないですか自分もそうなんですけど。そうなると本当の課題解決にならないなと思って。プライドとかあるんだろうけど先輩に対して弱音を吐いて欲しいし逆に後輩の前でこそ笑顔でいて欲しい。後輩の前でこそ報告会は輝いているものだっていう風に見せてほしい。来年は自分たちもこうなりたいと思われるような存在で後輩たちの前に立ってほしいです。


―なるほど。話しやすい先輩で居ながらも、背中で語るみたいな感じね。
                 活動報告会での澤崎さん


3.IVUSAで得られたもの

―話変わるんだけど、IVUSAに入ってこういう経験が得られたなとか入って良かったなーっていうのはある?

沢山ありますね。でも一番得られたのは「人の心を動かす経験」ですね。
元々漫画研究部っていうとこに入ってて、台本書いてこれで行きなと言ってたんですけど。たしかに澤崎の台本で笑う人は笑うんですよ。けど感動する人はいなかったんです今まで。だけどIVUSAに入ってそれまでIVUSAに入るのはそれでいいじゃんと思っていたんです。だって笑ってるんだし。でもそうじゃなくているIVUSA入って一番得られた経験がやっぱり人を感動させる経験だなーって思って。
それこそ本当に本当に辛くて泣きながら相談してくれる人がいたり。本当に自分は無力だなぁと思うけどそんな無力の澤崎でも慕ってくれる人がいたと感じた時に人を感動させる経験ができたと言うかIVUSAならではかなと思いました。


―確かにIVUSAって自分の力で何かを作り上げるという経験ができる分、人を感動させる面もあって自分が成長できるよね。 まあ俺はそんな経験ないですけど(笑)。そういうのは尊敬しちゃうな本当に。


―逆になんか自分がこの先輩にこういう部分影響されたみたいなIVUSAに入ってあったりする?

ありますね。僕が影響を受けた先輩二人いて間地靖文さんと板橋海人さんっていう人なんですけど間地靖文さんって 見てわかるとおりガツガツ言うタイプじゃないですか。


―そうだね(笑)

それはもう間違いないんですよ。けど正論をぶつけられる人っていいなあと思ってるんです。だってその人のことを本当に思ってないと怖くて自分の正論ってぶつけられないじゃないですか。


―確かに!

だからそれをぶつけられる間地靖文さんはすごいなと思った。二人目で板橋海人さんって元クラマネなんですけど、すごいなと思ったのが、澤崎の内側にあるものを引き出してくれる。自分の意見を押し付けるんじゃなくて、その人が持っている意見をどう引き出すかっていう考え方を持っている人なんだなって思いました。


―そうなんだ!澤崎はどういう一面を引き出されたの?
 
板橋海人さんが引き出してくれたのは、人から聞き出すスキルです。自分は元々言いたいことを言うタイプで、同時に相手が言いたいことを探るのが得意って最近気づいたんですよね。「自分と同じやり方をすればできるよ」と仰っていて。今思うとその言葉が板橋海人さんなりのアドバイスというか、自分を引き出してくれたのかなって思ってます。


―さすが板橋海人さんだね。逆に後輩とか同期でこの人は凄いなっていう人はいた?

やっぱり島田晴さんですね。これを実現するためにはどうするかっていうのを考えることができるタイプで。こうしたいっていうのを最初に作れるのが凄いなと思います。自分だったら周りの人の意見を聞いてしまったりとか、実現可能性から入ってしまうんですよね。熱意や夢から入ってそれをどう実現可能にするかっていう考え方ができるのが凄いなって思いますね。


―へ〜!凄いね!後輩だとは思えないわ(笑)
今は思うようにIVUSAで活動できてないと思うんだけど、残りの約1年間IVUSAでこういう事がしたいっていうのがあれば教えてほしいです。

カンボジア子ども教育支援活動のプロジェクトマネージャーになりたいです。カンボジア子ども教育支援活動の年間チームの最後の会議で本当に悔しそうな顔をする先輩の姿を2年間も見てきたんですよ。今年の先輩はまだ卒業してないけど、会議の中でカンボジアに行けるか行けないかっていう議題になったときに本当に行きたいって思ってるのに、「行かない方が良いと思います」っていう意見を仰っている先輩を見てきてるんですよ。現地も見てるし、行けない悔しさも知ってる自分だからこそカンボジア子ども教育支援活動を引っ張る人間でありたいって思います。その隊を成功させるのはもちろんだけど、想いをちゃんと伝える隊にしたいです。


―今まで行けなかった先輩たちの想いも含めて活動に行きたいっていう気持ちが大きいんだね!今は具体的な目標を聞かせてもらったけど抽象的な目標も聞かせてもらってもいいかな?

価値あるものは自分で掴むものだなって思うんですよね。だからこそ与える側の人間になったときにすることが一つ決まっていて。自分が与えるんじゃなくて、自分が得た経験を後輩が掴めるようにする。もう少し噛み砕いて言うと掴み方を教える人でいたいなって思うんですよね。


―ヒントを与えるってことかな?

そうですね。これは先輩から教えてもらったことなんですけど、人からなにか引き出すことでその人がまだ気付けてないその人の魅力とかを気づかせてあげたい。そういったことをしていきたいなって思います。

―今日が一番真面目だね(笑)。来年は皆にヒントを与えられる人間になれるといいね!

そうですね!答えじゃなくてヒントを与えられる人間になりたいです。


―正直こんなに沢山のことを考えてると思わなかった(笑)。あとカンボジア子ども教育支援活動年間チームの宣伝をお願いします!

まず国際協力に興味のある皆様。国際協力は国内でも出来ます!どうしたら国内でもできるかというと、それは簡単です。まず、国内で国際協力を行っているのはカンボジア子ども教育支援活動年間チームの方達です。なのでカンボジア子ども教育支援活動年間チームに入れば国際協力に参加することが出来ます。中には年間チームはハードル高いでしょって思う方もいると思うんですけど、実はカンボジアに興味がある人だけを集めてるカンボジアの集いというグループがあるんです。今は90人程いるんですけど、もっともっと国際協力に興味がある人がいると思ってて。最終的に何が言いたいか。国際協力は国内でも出来ます。


4.あなたにとってIVUSAとは?

ー最後の質問なんだけど、あなたにとってIVUSAとは?

何かに出会える場所です。ivusaには何でもあるから。みんな共通していることは「好きな何か」に出会えたことではないでしょうか?自分の好きな活動だったり、好きな人だったり本気で何かを好きになれる、好きになるなにかしらがある。僕が思う1番の魅力です。


―今日は取材を受けてくれてありがとうございました!
ありがとうございました!



                   澤崎さん

今回取材させて頂いて、積極的に挑戦をして様々なことを吸収している姿を知りとても刺激になりました。
また、IVUSAやカンボジアの活動に熱い想いがあり多くの方に読んでもらいたいと思えるような記事になりました。
編集後記:松本瞬

 インタビュー・編集:松本瞬(国士舘大学4年)

*1:ロジスティクスマネージャーの略