IVUSA TIMES

日本最大級のボランティア学生団体IVUSAの素顔が読めるWEBマガジン

第130回「一生懸命になれる場所」安孫子奈央さん

第130回を迎えたIVUSATIMESは、群馬高崎クラブ3年の安孫子奈央さんです!
インタビュー当時は2年生でありながら、数々の活動を通してIVUSAの魅力を見出している奈央さん。本記事では、そんな彼女が見てきたものや、素直な思いが語り尽くされています。IVUSAに関わっている皆さんにも共感できる部分があるのではないのでしょうか!
ぜひ最後までお楽しみください!


今回のメニューは、

の4本です。お楽しみに!


―では、自己紹介をお願いします。(福光)

群馬高崎クラブ2年の安孫子奈央です。さくらちゃんがIVUSATIMESに所属していることを知らなかったから、クラブ外でも活躍しているさくらちゃんを尊敬しています。今回インタビューをしてもらえて凄く嬉しい。よろしくお願いします。


―同じく群馬高崎クラブ2年の福光さくらです。私のほうこそIVUSAで活動するきっかけをくれた奈央ちゃんにインタビューできてとても嬉しい。こちらこそよろしくお願いします!


1. 活動に積極的になった3つの理由

―先日のクラブ会のコンテンツで「高崎クラブ員の中で活動参加回数ランキング第1位」との発表を受けていたね。IVUSAの活動に積極的になった理由やきっかけってある?

理由はいくつかあるんだよね。1つ目は、オンラインでもIVUSAの活動を楽しめることに気づけたこと。私がIVUSAへ入る前に説明会で聞いていたボランティアが、入った時にはコロナの影響で全くできなかったの。そこで1年生の夏に、私が夏プロに行けなくなったことを知った事務局さんからオンラインイベントのお誘いがあったのね。減災チャレンジワークショップっていう、三重県の熊野市と御浜町の子供たちと一緒に減災について学ぶイベントなんだけど、そこで「オンラインでもこんなに楽しめるんだ」とか「学べるんだ」とか「友達作れるんだ」って思ったのがきっかけで、どんどんIVUSAに夢中になっていったんだ。


―なるほど。少し気になったんだけど、事務局さんに声をかけてもらったの?

そう。お誘いを受ける以前にも、事務局さんには学習支援ボランティアでお世話になっていたんだよね。これは積極的になった2つ目の理由にもなるんだけど、参加して嫌な思いになるボランティアが全くないなって思う。私自身子どもが好きだから、学習ボランティアで毎週その子たちと会えて嬉しくなるんだよね。他のボランティアにおいても、内容はもちろん面白いし、ボランティアによって違う地域のクラブ員と話せたりするから、いろんなボランティアにチャレンジしていたのかもしれない。人と話すことも好きだし、方言とかにも興味あるからね(笑)。


―私も関西出身だから関西弁を話す時があるけど、いつも良い反応を示してくれるよね(笑)。
ほかにも理由はある?

3つ目は、IVUSAのメンバーがみんな個性的なところ。私も個性強めだと思っていて(笑)。みんな個性的だからこそ、それぞれの個性を認めてくれる場所だなって思うから、居心地が良いんだよね。


―わかる。不思議な居心地の良さがあるよね。

うんうん。


12月高崎クラブ会


―いろいろな理由やきっかけがあって、多くのボランティアにチャレンジしている奈央ちゃんだけど、その中でも一番頑張ったことってある?

さっきの話にも出た、減災チャレンジワークショップっていうオンラインイベントは凄く頑張った。準備と本番を含めて約2か月間の活動だったんだけど、1年生で初めて参加した時は、とりあえず先輩の動きを見て、自分が与えられたものだけをする。当日迎える。当日楽しむ。くらいにけっこう受け身だった。でも2年生でも再び同じイベントに参加した時は、班長に挑戦してみたのね。そこで、劇を通して子ども達に減災を学んでもらう企画を班のみんなで考えたの。


―劇!?思い切った挑戦だね。どんな内容なの?

悪役が地球にとってエコじゃない行動をすると、ヒーローがやってくるんだけれど「なんでヒーローが来たのか、みんなは分かるかな?」って尋ねて、子ども達を巻き込む形で一緒に考えられる劇なんだ。ただ、内容がワンパターンになって子どもたちが飽きちゃうんじゃないかとかと考えてしまっていると、仕上げるのに難航したね。それに、班員と考えた企画を原稿やパワポで形にしていく時、力量の差とかもあって班長としてはちょっと大変だった。


—たしかに役職に就くと、また違った大変さもあるよね。

そうなの。だけども、班員がみんな良い子だったから頑張れたんだよね。群馬って元々災害が少ない地域だから、班のみんなで減災について1から勉強して、班員も子ども達も一緒に学べるみたいな体制ができて、結果的に子ども達も楽しみながら学んでくれたから、それは凄く嬉しかった。


―班長だからこその悩みを乗り越えて、子ども達に楽しんでもらえる企画を作り上げたんだね。1年生と2年生で同じイベントに参加したということだけど、1年生の時に参加したからこそ活かせたものみたいなのがあったら聞かせてほしいな。

そうだね。1年生の時は、減災というテーマ1つに絞って活動していたんだけど、2年生の時は環境問題と減災を掛け合わせたイベントを作ったの。地球温暖化の規模が広くなると、災害とかも増えるから、地球温暖化を事前に防げば減災になるんじゃないかって事務局の人が提案をしてくれたんだ。前回とは違う内容になっていてちょっと難しかったけど、当日のイベントの雰囲気を分かっていたから良かったかな。オンライン上で子ども達みんなが一斉に喋ると、何を言っているのか全く聞き取れないじゃん。だから、どういう風に尋ねるとそれを防げるかとかの考慮は、1年生の頃の経験が活きたのかもしれない。


―確かに。元気溢れる子供たちがオンラインで一気に喋りだすと音声が潰れちゃうね (笑)。
そうやって過去の経験を活かして、多角度から考えられるのは奈央ちゃんの強みだね。


減災チャレンジワークショップの活動の様子



2. リーダーとしての視点

―減災チャレンジワークショップでは班長として、私もお世話になった11月高崎クラブ会では統括として、県女会*1では通年の統括として、複数人をとりまとめる奈央ちゃんの姿を度々見かけるんだけど、リーダーという立場で意識していることってある?

私は冷静で的確な行動をとるタイプではなくて、みんなの意見を聞きながら一緒に学んでいきたいタイプだから、まずは意見を聞くことを大切にしているかも。聞いていく中で「そういう考え方もあるんだ」とか、自分とは違う意見を聞くことに面白みを感じるのね。十人十色の意見をまとめるのは大変だけど、それをまとめることにもやりがいを感じるから、聞くことは結構大切にしているかな。理解が追いつかないよって時も、聞くことで再確認になるから追いつくことができる。


—やりがいを感じるからこそ生まれる意識なんだね。

ちょうど今、山形*2の春プロ前で、班長をやらせてもらっているんだけど、今の時期ってオンラインに抵抗がある子が多いんだよね。だから、事前に「オンラインに抵抗ある?」とかを聞いておくと、ある程度の考慮はできるし、少しでも相手が感じる抵抗的な思いを抑えられるかなと思うんだよね。だから今後活動していく中で、オンラインに対しての気持ちは聞いていこうかなと思ってる。


―なるほど。1人1人にしっかり目を向けて、誰も置いていかないっていう強い思いが全面に伝わってきました。
意見を聞くことを大切にしようってなった決め手はなんだろう?

高校で書道部の部長をしていたんだけれど、その時のトラウマみたいなのがあるのね。当時はわりと先頭に立って引っ張っていくようなタイプだったんだけど、その時に1人か2人取り残されちゃう子がいたの。今考えると、書道部に入る理由はそれぞれだってことを考慮できていなかったし、途中でモチベーションが落ちちゃった子に対して全然フォローとかもできてなかったなと思う。部長としてとにかく業務をやらなきゃいけないんだって、先ばかりを見ていて1人1人の気持ちに寄り添えなかった後悔があるから、今はその時の反省を活かせているのかなって思ってます。


―そうだったんだ。前に奈央ちゃんが「IVUSAに入る理由は人それぞれ」って言っていたのを思い出したんだけど、その出来事を踏まえてやってるんだなっていうのが今凄く腑に落ちた。
大切な思いを教えてくれてありがとう。


山形県日本海沿岸清掃活動でのオンライン交流風景


3. 今後のこと

―じゃあ次の質問に移るね。IVUSATIMESでの取材って、いろんな役職を務めた3、4年生の先輩方にすることが多いんだけど、私たちはやっと次が3年生。これからが本番みたいな時期だよね。奈央ちゃんはこれからどんな人物になりたい?

一番は、周囲を巻き込んで、影響を与えられる人になりたいな。というのは、私がこうやってIVUSAで頑張れているのは先輩や事務局さんが声を掛けてくれて、自分のことを認めてくれたのが一番大きいと思うのね。だから、これから入ってくれる新規生を中心にどんどん声をかけて、一緒に活動できるところまで持っていきたい。IVUSAはたくさん活用方法があるから、居場所はそれぞれだと思うけど、一番はその人にとっての仲間を一緒に見つけていきたいな。


―奈央ちゃん自身の経験を、みんなにも与えていくんだね。

そうだね。


―ありがとうございます。視点を変えて、次に奈央ちゃん自身はIVUSAとはどういう風に向き合っていこうかなと考えてる?

これは難しいんだけど、イベントやクラブ会の作り手になった時、やっぱりIVUSAは成長できる場所だなと感じるんだよね。活動していく中でもちろん自分の良かった点も見つかるけど、反省点も沢山あって、それを次につなげようと思えるのがIVUSAの凄い所だなと思う。自分の反省をうまくバネにして、どんどん上を目指して頑張ろうと思ってる。あと、このご時世、活動することが難しい部活やサークルとかもあって大学生活が限られてくると思うんだけど、そんな中でもIVUSAは一生懸命になれる場所だから、これからも頑張りたいな。


―わかる。1人1人が一生懸命だからこそ、自分も一生懸命になりたくなるし、なれる場所だと私も強く思います。


―さて、そんなIVUSAにいよいよ新しいメンバーが入ってくるね。
もしよかったらそんな方々に、アドバイスやメッセージをお願いします。

なんだろうな。どんな子が入ってくるんだろうとか色々想像しているけど、やっぱり最初の頃はIVUSAからの情報量が凄いから、まずは聞くことを一番大切にしてほしい。「自分が何をすればいいのか分からない」「どういう風に参加していいのか分からない」とかいろんな不安が出てくると思うけど、そういう時は同期でもいいし、先輩がたくさん教えてくれるので、たくさん聞くことを大切にしてほしいな。


―確かに1聞いたら10返してくれる先輩とかもいるよね。私たちも今までは先輩の背中を追い続けていたけど、今度は自分たちがどしんと構える立場になっちゃうのか。

確かにね。まだまだだなと感じることがたくさんあるから、私自身も学んで成長したい。もうすぐ新歓が控えているんだけど、分からないことが多いから、先輩がいるうちにたくさん吸収したいな。


―新歓、頑張ろう!


4. あなたにとってIVUSAとは?

―では最後の質問です。あなたにとってIVUSAとは?

「一生懸命になれる場所」だなと強く思っています。というのは、たった1人で頑張り続けることってなくて、活動に参加する先々には必ず一緒に頑張れる仲間がいるからです。一緒に何かを頑張った仲間って、浅い仲で終わることはなくて「あの時大変だったよね。でもこういうことがあったよね」っていうかなり深いところまで話せる仲になるんだよね。苦労、そして楽しさを分かち合える強力な関係が生まれると思うから、そこがIVUSAの面白いところであり、一生懸命になれると感じるところです。


―私もそう感じられたからこそ、今こうやってIVUSAを続けられている気がする。最後まで共感がとまらない取材でした。本日はありがとうございました!

ありがとうございました!


編集後記:福光さくら

初めての取材相手を誰にしようと考えた時、真っ先に思い浮かんだのが奈央ちゃんでした。取材当日、初めてだらけで不安だった私に対しても、奈央ちゃんは心から本音で語ってくれました。ひとえにこのような素敵な記事が完成したことは、奈央ちゃんをはじめとする様々な方の協力があってこそです。この場を借りて感謝申し上げます!これからも同期であり、憧れの存在である奈央ちゃんと共に「一生懸命になれる場所」IVUSAを盛り上げたいです!最後の写真、お気に入り!

取材:福光さくら(群馬県立女子大学3年) 伊藤さき(國學院大學4年)
編集:福光さくら

*1:群馬県立女子大学独自のIVUSA月例会

*2:山形県日本海沿岸清掃活動