IVUSA TIMES

日本最大級のボランティア学生団体IVUSAの素顔が読めるWEBマガジン

第73回「出る杭が育つ場所」 山﨑史寛さん

第73回目のIVUSATIMESは、グンマ帝国にある高崎クラブのクラブマネージャーを務める、群馬高崎クラブ高崎経済大学の山﨑史寛さんです。高崎クラブのことや多忙で充実している山﨑くんのモチベーションとなるものについて聞いてきました!ぜひ最後までご覧ください!
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ー今日はよろしくお願いします。まず簡単に自己紹介を。
 
 はい!群馬高崎クラブ高崎経済大学3年の山﨑史寛です。よろしくお願いします!


ー今日は群馬から来たの?

 僕、出身が埼玉なので、大宮から来ました。


ーあっ、そうなんだ。じゃあ大宮から大学通ってるんだね。

 はい。2時間半かけて通ってます(笑)。


ーえ〜〜!遠い…。往復5時間もかかるんだね。

 往復五時間ですね…。遅刻するときとかは新幹線とか使います。


ー通学で新幹線!すごい。よし、それじゃあIVUSAに入ったきっかけを教えてください。

 はい。大学入学して、僕は教職のガイダンスに行ってたんですけど、ガイダンスに行っている間に友達がIVUSAって団体を見つけて教えてくれたのが知ったきっかけです。それで、入ろうと思ったきっかけは、当時はボランティアはあまり興味がなかったんですけど、でも僕、女の子が原動力なんですよ、


ーえっ、、?

 だから、女の子に頑張れって言われたら頑張れるし、頑張らないでって言われたら頑張れない人なんですよ。


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ー・・・。

 なんですけど高校の時に、陰で女の子からお前っていざって時に頼りないよねって言われて、それがすごい悔しくて、それから「頼られる男」になりたいなと思ってボランティア始めたのがきっかけです。


ーそっかあ。頼られる男らしい男性になりたくて、大きな団体だったりボランティアだったりで成長できるかもしれないって入ったんだね。

 はい、そうです!!


ー今はどう?頼ってもらえてる?

 そうですね…。でもまだ、ちょっとモジモジしてしまう時があって、まだ頼りなさそうな感じではあるのかな…。だからそこも改善していきたいなって思ってます。


ーうんうん。後輩も増えてきたもんね。今3年生だよね。これまでで思い入れのある活動はある?

 2年生から行き始めた、東日本大震災復興支援活動は本当に思い入れがあります。実際に活動に行って現地の方々のお話を聞いたら、すごく前向きな話をしていて、本当にすごいなあと思って。自分その時IVUSAとか大学のこととかで少し病んでた時期なので、だから尚更すごいなあと思って。自分よりも絶対に苦しんでるはずなのに前向きに生きてて、この人たちとこれからも関わりたいなって思ったのがこの活動でした。


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写真:今年の東日本大震災復興支援活動

ーそこで得た気持ちとか経験を他の活動や生活に生かしたりしてるのかな。

 そうですね。特に、人と関わるっていう部分に関しては、昔いじめにあってたのでコミュニケーションとるのが苦手だったんですよ。なんで、人と関わることで変わることってすごいあるんだなって活動に行くたびに思います。


ー山﨑くんは、去年選挙に出て、クラブマネージャーになったよね。クラマネとして高崎クラブの約130人と向き合ってるわけだけど、どう?

 いやあ〜、正直思ったより大変だなってのはありますね。自分と合わない人もたくさんいるし、自分に合う人もたくさんいるけど、でもこの人たち全員となら絶対面白いクラブになるんだろうなって日々思います。


ー山﨑くんはみんなから見てどんなクラマネなの?どう思われてそう?

 多分、なめられてるのかなあ(笑)。前に出ても良いこととか話せないんですよ。でも雰囲気的には必死そうなのは伝わってるのかなって感じになってます。


ーでも今すごくしっかり話せてるけどね。クラブのみんなしっかり話聞いてくれてるんだね。

 本当にみんなに支えられてるって感じですよ。


ーそれだけ高崎クラブのみんなは支えるポテンシャルのある人たちなんだろうね。

 そうですね。みんなのポテンシャルはすごく高いと思います。2年生はすごくやる気のある子が多くて、こっちがたじたじになっちゃう時もあるし、3年生はみんな仲良くてワイワイやってるのもあって、協調し合いながらすごい頑張ってるクラブなのかなって思います。


ー素敵だね。なんかね、山﨑くんはもっと男!ってイメージだったの。もっと、くさそうな、汗とかもすごそうで(笑)。そんなイメージだったんだけど、すごく肌も綺麗だし、清潔感もあるし、でもちょっとオネエ入ってるよね?

 身振り手振りですかね…。落ち着かないんですよね。


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ーだから、クラマネとしても俺について来いよタイプなのかなって思ってたんだけど、意外と優しい後ろから支えるタイプなんだね。

 本当は俺についてこいよ〜!くらいの勢いでいたいんですけど、それほどのポテンシャル持ってないなと思って。ただ、いざって時は本当に責任取るって気持ちでいます。それ以外の時は後押しできたらいいなって姿勢でクラブを作ってます。


ーそんな謙虚で自称ナヨナヨな山﨑くんが、どうして130人のクラブのクラマネになろうと思ったのか今、すごく気になったから話してもらえる?

 あ〜。やっぱり最終的には頼られる人間になりたいって所が一番にあるんだと思います。最初はすごい積極的にIVUSAとも関わって頑張ってきてたけど、2年生の前半で挫折しちゃって、もうダメだなって思った時に出会った活動が東日本大震災復興支援活動だったんですよ。それと僕すごい子供が好きで。10月に子ども隊の活動とクラブの子ども事業があったんです。それで活動を通して人とたくさん関わっていく中で、人の成長とか人と関わっていくことってすごく良いことだな、好きだなと気づいて。それにこのまま頑張れないまま終わるのは嫌だな、じゃあ自分のクラブで上に立って何かしていきたいと思えたから選挙に出ました。ちょっと長くなっちゃった。


ーいや、ううん。すごく素敵だなあと思った。

 いえいえ…。やっぱり僕は外向きではなくてクラブが好きなので、そこに固まることの方が多かったりするんです。


ークラブをこうしたいんだ!みたいな自分の思ってる形にしたいクラマネもきっといるじゃない?でも山﨑くんはクラブを大きな丼としてみるよりも、クラブの一人ひとりにちゃんと向き合いたいと思ってる、人とと向き合うことを土台にクラブを作っていきたいと思ってるって、すごく優しいなあって思った。すごい、いいよね。
 ありがとうございます。恥ずかしい。こんなに褒めちぎられることないので。


ーでも山ちゃんめっちゃ優しいよ、本当に。(千尋)

 めっちゃ恥ずかしい(笑)!


ー今、高崎クラブってざっくり言うとどんな状況?

 2年生がグイグイ来てて、新入生も結構やる気に満ち溢れた子たちが多くて、そのグイグイに押されつつも役員ズがいるみたいな感じで、3年生の今のポジションとしては、ポテンシャルの高い4年生の方々の歴代の圧力に押されつつ2年生にもグイグイ押されてるので、板挟みになってる状態かもしれないです(笑)。ただ、どの学年も一人ひとりのポテンシャルはすごくあるので、どこよりも発展途上だとは思うんですけど、まだまだなのかなって思ってます。


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写真:群馬高崎クラブのみなさん


ー4年生は先輩としてアドバイスをしたいけど、それが若干圧力になってしまってる部分もあるし、3年生は自分たちで作りたい部分もあるし、後輩は勢いすごいし、ポジティブな意味のカオスだね!

 ポジティブな意味の(笑)。そうですね!


ーそれをうまくまとめていきたいね。

 はい。よく思うことが、クラブのようなチームでやっていけないのに、地域に出た時にうまくやっていけるわけがないと思っているので。だから地域でも活躍できるような最強のチームを作りたいなって思ってるんです。そのためにまず、一人ひとりと話して聞いてみんなを知っていきたいなって思ってます。
クラブを好きじゃないって子も今年は変えていきたいです。


ーみんなの個性をクラブとしての力に変えていくって、難しいよね、きっと。

 そうですね。クラブの子に関しては、同時に色んなことを頑張ってる子が多くて、すごい子だとサークル4つくらい掛け持ちしてる子がいるんです。ただ、中にはその頑張ってることを言い訳にしちゃう子もいて、そこが少し悲しいです。僕、ゼミが結構ガチゼミで週5、6で集まってるんですよ。バイトもバイトリーダーやってたり、結構そういう生活をしていてプライベートな時間はあまりないんですけど、頑張ることで自分が変わるってことがすごく多いなって実感していて。だから、みんなの頑張ることのバックアップはしていきたいと思うので、頑張るってことに躊躇してほしくないなって思います。


ー今これを頑張ってるから他のことは頑張れないんですっていうのは勿体無いよってことだよね。

 そうです。IVUSAは特に頑張れることが沢山ある環境だからこそ頑張ることに妥協してほしくないなと思います。


ーもし他に忙しいことがあってもその子が頑張れる環境を作ってあげる姿勢は山﨑くんもクラマネとしてあるわけだし、みんな頑張っていこうぜって素敵だね。

 そうです。全部頑張ろうぜって感じです。失敗してもいいから頑張れる環境を僕は今年作っていきたいなって。1つだけ頑張るってぶっちゃけ誰でもできると思うんですよ、だけど、全部頑張れる人ってかっこいいなと思って。僕がすごくそう思うのでだからみんなにそうしてほしいなって。


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ーIVUSAだけ頑張るとか、何かだけ頑張るじゃなくってね。そうだよね。

 何かを頑張れるともう一つのことも頑張れたり、うまく行ったりとか、一つだけ頑張ってても周りが見えなくなったりしちゃうときもあると思うので。


ー私もそう思うよ。
 あ、話それちゃうんですけど、僕、親がIVUSA反対の人で。東日本活動報告会で初めてクラマネになったこと伝えたんですよ。


ーでも報告会来てくださったんだ!どうしてご両親は反対されてるの?

 僕は自分の身の回りのことがちゃんとできてないんですよ。部屋の片付けも出来ないし、朝弱いんですよ。たまにお母さんに起こしてもらったりします。だから、大正論なんですけど、自分のことができてないのにボランティアしに行くのは何事だって言われるんですよ。ましてや東京に行って交通費払って会議とかって何してんの?自分のためになってるの?ってすごく言われちゃって。


ーうんうん…。


 それでも、IVUSAをやっぱり誇りに思う部分もあるし頑張っていきたいなって思って。


ーそうだよね、そこまでご両親に心配してもらっても、ここまで続けてクラマネにまでなってるってことは何か得られるものがここにはあるってことだよね。

 そうです、本当に。


ー今も反対されてる?

 はい。親の理解が得られないのは大変です。結構いろんなしがらみに。


ーそっかあ。でも、それは山﨑くんが悪いのかも…。朝もまず自分で起きれるようになって、部屋もちゃんと掃除して、そしたらちょっとは認めてもらえるかもしれないし。

 そうですよね(笑)。結構自分の責任かなって思ってるんですけど。最初ボランティア始める時はそういうところも改善されるかなって賛成してくれてたんですけど、僕が悪いですね。。


ーオフの部分を聞いていきたいんだけど、ゼミも忙しくてバイトもしててIVUSAもあって、だと休日は何してるの?

 だいたいIVUSAですね。それ以外だったら、ん〜でもIVUSAばっかりですね。


ーそっかあ。そんな忙しい中でも自分にとっての楽しみとか息抜きって何かある?

 息抜きですか、ん〜〜。やっぱり友達といっぱい喋ることかなあ。でも、一番は、今彼女がいて、実は。


ーうん?

 ちょっと助けられてる部分もあります。


ー大事だよね。お付き合いしてる方がいろんなことのモチベーションに繋がったり、原動力になっているのだったらとても素敵なことだよね。

 そうですね。支えてくれる人もいるし、彼女だけじゃなくて周りにもたくさん。それが励みになって毎日頑張れてるかなって思います。ひっくるめると人が好きなんだと思います。


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ー優しい〜。IVUSAの人?

 そうですね。IVUSAの人です。


ーわあ!ラビューサだ!

 書くんですか。活動で知り合って、同い年で。


ーいいね。じゃあこれくらいでやめておいて、読者の推理力にお任せしましょう(笑)。

 そうですね(笑)。


ー何か話し足りなかったこととかあるかな?
 
 結構十分話せました。でも最初の方、女好きみたいなイメージになっちゃってるかなって…。


ーううん。なってないよ!頼られる人間になりたいってことだよね。

 あ、ありがとうございます。


ーじゃあ、最後の質問にしますか。山﨑くんにとってIVUSAとは?
 「出る杭が育つ場所」だと思います。


ーその心は?

 やっぱり出る杭って打たれるっていうじゃないですか。僕自身結構高校にいた時とかも浮いてた部分とかあったんですよ、そんな客観的に見て浮いてる人がIVUSAってすごい多いと思うんですけど、そんな人でも頑張れる環境があって変われる、自己成長の場があるんだなって思えた場所がIVUSAで、自分から頑張らなくちゃいけない時もあってそれは杭として出て行かなくちゃいけないけど、それを打つ人はいないなって思って、そこが魅力的な団体だなって。この言葉なんだなって思ってこれにしました。


ー素敵。そうだよね。もし杭を叩く人がいても、それを引っ張ってくれる人はいるし。いい言葉だね。

 はい!他にも色々考えたんですけど(笑)。


ーしっかり考えてきてくれるところにも山﨑くんの人間性を感じました。
 くさやとか。今クラブで使ってるんですよくさや。


ーくさや?

 くさやって臭いじゃないですか、でもあれって食べるとすごく美味しいんですよ、人は見かけじゃないなってことで、取っつきづらい人でもちゃんと内面をみたらいい人だってことに繋げたくて。


ーそれはちゃんと向き合うことを大切にしてる山﨑くんだから思える視点だよね。いろんなこと聞けて楽しかったです。今日はありがとうございました!
 はい!こちらこそありがとうございました。

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インタビュー・編集:渡邊茉理(神奈川大学4年)
カメラ:長谷川千尋(日本大学3年)



〜編集後記〜
取材直前には研修を終えた山﨑くんの同期や先輩が彼に話しかけに来ていて、そして取材中は山﨑くんの同期の方々がちょこちょこ顔を覗かせていました(笑)。
私が勝手にイメージしていたガッツリ男!硬派!(?!)という感じではなく、肌がツルツルで清潔感のあるとても優しい男の子でした(群馬でたくさん温泉に入っているのかな?)。
いや、それだけではなくて
クラマネとしてクラブの一人ひとりと向き合いたいと話していた山﨑くんはとても人が好きで、周りのみんなからも好かれる人だなと感じました。
IVUSAに所属しているからこそ、活動に参加したからこそ、クラマネだからこそ、得られた感情や考えを大切にしてこれからもIVUSAだけじゃない沢山のことを
頑張ってほしいです!そしたら周りの方も勿論自分も、結果IVUSA入っていて良かったねと思えるんじゃないかなあと思います。
インタビュアーをしていて心がいっぱいになる優しい雰囲気の取材でした!最後までお読みいただきありがとうございました。(まり)