IVUSA TIMES

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第84回【特集報告会第2弾】「自分にも何かできるかもしれない」芦田花織さん

第84回IVUSATIMESは、前回に引き続き報告会特集第2弾!今回は5月27日に東京で開催される「東日本活動報告会」の報告会リーダーを務める昭和女子大学3年の芦田花織さんです。報告会リーダーとして関わっていく中で彼女に大きな変化が生まれたそうです。果たして一体何が起こったのでしょうか?


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―自己紹介からお願いします。

はい、世田谷クラブ昭和女子大学3年芦田花織です。お願いします。


―お願いします!では最初の質問ですが、なぜ報告会リーダーをやろうと思ったの?

実は2年生から報告会で東北の物販スタッフとして報告会に関わったのが最初で。1年生の時は報告会自体ノータッチだった。

でも今年は報告会を26期皆で作る上で「学生代表である八巻さんの声を代弁したい」って気持ちが強くなって。そんな時、去年の報告会リーダーの伊勢さんが声を掛けてくださって。


―それがきっかけなんだね。伊勢さんは去年IVUSATIMESでお世話になりました

そうなんだ!そう、伊勢さんが声を掛けてくれて。でも私自身今まで報告会との関わりが薄かったし、他にもっとリーダーに相応しい人がいるんじゃないかと悩んだんだけど…。


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伊勢さんは去年の報告会リーダーとして取材させていただきました!(第64回「最強のどえむ集団」伊勢尚悟さん)


―なるほどね。26期として報告会が最初なんだ!

報告会って「1番最初のプロジェクト」って呼ばれていて、スタートダッシュの意味合いが強いかな。それもあって、毎年来場者数1000人が目標なんだけど未だ届いたことがなくて。

個人的にこの目標を目指す時の1番のモチベーションは八巻さんを1000人の前に立たせることなんだ。


―1000人かぁ。会場もビッチリだし緊張するよね。花織さんは1000人の前で何かするの?

当日は何もしないかな。みんなと一緒の席で聞いている感じ(笑)。今年こそ1000人来てもらえるように皆で頑張ろう!


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―頑張りましょう!去年と今年の報告会を比較してみて、報告会リーダーとしてこうしたいという思いはある?

去年は当日しか関わっていないから事前準備や当日の流れも分からないし、あまり比べずに作りたいんだよね。

でも強いて言うなら観客席からだと「皆すごいな、頑張っているな」と客観的に見てしまう面があるから、今年は「自分も参加している」っていう意識を持ってくれたら嬉しいな。


―主体的な意識というかね。

そう。「関東2000人で作るプロジェクト」が伊勢さんの口癖で。全員が作り手になることは難しいけど、同期や先輩後輩がステージに上がる姿を見て「あいつが頑張っているから自分も何かしたい」って思ってくれたら、皆の気持ちがひとつになるのかな。


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気持ちをひとつに


―確かに俺も去年の報告会で、劇や活動報告でステージに上がっている友達を見て純粋にすごいなって思った。今回来てくれた人を客観的じゃなくて、主体的に見てもらうために何かしていることってありますか?

私ができることは、「2000人で作っているんだよ!」って思えるように言葉の伝え方を工夫することですかね。そうすれば皆も動いてくれるから。


―自分ひとりでやるんじゃなくて周りを動かすことは、こういう組織のメリットでもあるよね。

でも難しいところだよね。


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―そういう客観的から主体的な報告会にしたいと。

うん!今年の報告会の目的が「身近な人に今を伝える」なんだ。私達IVUSAの力だけじゃなくて、身近な親であったり周りの人達の力も借りないと社会問題を解決できない。

学生達が「こういう風にやっていきたい」という姿を見てもらうことで、新規生はもちろん、私たちの親や周りの人達も、「もしかしたら自分にもできることってあるんじゃないかな」って思って欲しい。熱意をステージからじゃなく会場全体で出したいな。


―なるほど。例えば地域活性化の活動も町全体を巻き込むことが大切だけど、報告会もそれに近いよね。そういう意味でもプロジェクトなのかなって思う。なんかちょっと納得した(笑)。

良かった(笑)。報告会に当日来てくれるIVUSAの皆が客観的から主体的に変わってくれたら良いな。


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―すごい。よく考えるわ…!ちなみに報告会の事前準備って何月からスタートしているの?

2月はプロジェクトで動けていないから、本格的に動き出したのは3月後半から。実質3か月間だし結構急ピッチだね。


―その事前準備の中で「嬉しかった」「楽しかった」と、やりがいを感じた瞬間はある?

それは当日の楽しみだと思っている(笑)。


―あぁ〜、なるほどね(笑)。当日の楽しみか。

今の段階だったら、クラブの後輩が「私がリーダーだから報告会に行こうと思った」「報告会の大切さが理解できて新規生も誘ってみたい」って言ってくれたのが嬉しいかったかな。小さい話になっちゃうけど。


ーでもさ、その小さなやりがいが積もっていくと…?

そうそう!当日に「わっ」って感動する!でも準備段階ではまだ実感できていないかな。


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―当日までのお楽しみということですね!逆に作り手じゃない人に対して知って欲しいことはある?多分そっち方が人数も多いし、俺もその中の1人だから。

例えば裏方さんの頑張りが表に伝わりにくいことかな。そもそも、作り手側も今まで報告会に行けずにいた人も多くて。それで報告会に向けて気持ちをひとつにするのに時間がかかってしまい、その反動が※クラブにも影響して…。作り手として関わってないと毎年同じ内容だと誤解されやすいしね。

※クラブ…会員が10名以上いる地域ごとの支部


―だからこそ逆に主体的にステージに向かって発信していく考えってそこも含めて大切だね。作り手の中で1番仲が良い人とかいる?

サブリーダーの2人。1番信頼しているし、めちゃくちゃ細かく支えてくれるし。私が気づく前に2人がどんどん準備を進めてくれて、「もうやってくれたの!?ありがとう…!」ってなる(笑)。本当に感謝してます。


―それは心強いね!

うん!


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報告会練習時のステージ裏での様子


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サブリーダーとリーダー


ーさて、今回の報告会の見どころを教えてほしい!

見どころかぁ。全部かな(笑)。


―なるほど(笑)。「新しく今年から始めました!」みたいなものがあれば聞きたいな(笑)。

今年から新しく、IVUSA会員一人ひとりの夢や思いを乗せた写真で作る「モザイクアート」があるよ。


―モザイクアートの写真は俺も撮りましたよ。当日どんな風になっているか気になる!

モザイクアートなら簡単に写真を通して直接報告会に関われる良さがあるよね。実は私が発案した訳じゃなくて、気づいたら周りの皆が「やろう!」という雰囲気なっていて(笑)。「えっ!?」みたいな(笑)。みんなが案を出して考えてくれてすごく嬉しかった。


―すごく良いなぁ!実際に会場に足を運んでみて、全員が報告会に関わっているんだという実感があるよね。

そうそう!自分が写っている写真があったら嬉しいじゃん!


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5月27日の東日本報告会が開催された世田谷区民会館で実際にモザイクアートを撮影しました。写真で見ると分かりにくいかと思いますが、IVUSA会員一人ひとりのメッセージが書かれてありました。


ー確かに確かに!当日探してみる!質問は変わるけど、約3か月間準備する中で報告会リーダーを通して自分が成長できたところはありますか?

自分が調子乗っていたなと思って(笑)。


―どういうことですか(笑)。

報告会リーダーなら自分の力でできると思っていた面もあったんだ。でも実際は支えてもらっていることの方がほとんどで、「私に何ができるんだろう」って考え悩むこともあったし。

それで自分のことが嫌いになった時期もあったけど、周りの支えのおかげで「自分ひとりでできなくてもいいんだ」と学んだことが一番大きいですね。


―それって結構でかくない?

これまで報告会の準備を進めていく中で、仲間のことを「大丈夫かな!?」とちょっとだけ信用できずに悩んでいたこともあって。でも気楽に「大丈夫なんだ!」と思っていいんだなって気づけた。


―そういう考えってリーダーやる上でも大切だよね。

リーダーじゃないと見えないからね。


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―今までは自分で「何でもやる」という感じだったの(江花)?

自分ではそういうつもりだったかな。今年の春プロでもあまり人に頼れなくて失敗してしまった部分もあってね。

今と同じ心境だった。今回リーダーを経験して自分ができなくても他にできる人がいたら頼っていいんだ、できないところをできないって言っていいんだなと実感したね。


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―俺が言える立場じゃありませんが、頼るって大事ですよね。最後に報告会当日の意気込みを教えていただけたらと思います。

報告会を通して、何故自分がIVUSAに入っているかをもう1度見つめなおすことも大事だけど、それと同時に自分自身がIVUSAに誇りを持って「2000人で作るプロジェクト」として会場一体となって熱意を届けられるような、そんな報告会にしたいな。


―なるほど。当日は観客席で見る時にどういう気持ちで見たいとかある?

当日は一般参加者のつもりで気軽に見たい!みんながやってくれたから何の心配もいらないと思う。「私の仕事は終わりました」みたいな(笑)。


―それめちゃいいじゃん!安心して見れるくらいやりきったってことだよね。その自分自身の意気込みを一言にまとめると?

なかなか一言って難しいけど、「自分にも何かできるかもしれない」っていう気持ちを最終的に持ってくれたら成功かな。自分には何ができるんだろうと。


―なるほど、「自分にも何かできるかもしれない」か。報告会に行った時はそれを意識します!本日はありがとうございました!

こちらこそありがとうございました!


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「自分にも何かできるかもしれない」


インタビュー:髙橋諒(神奈川大学3年)
カメラ:三井明花(跡見学園女子大学2年)
編集:髙橋諒(神奈川大学3年)

〜編集後記〜
「皆」という言葉が頻繁に文中に登場したのをみて分かる通り、今回の報告会は関東2000人で作りたいという思いがよく伝わってきた内容でした。私の中でも報告会と言えば「座ってみている」という印象がどうしてもあります。そこで、どうすれば主体的に参加できるか色々考えましたが、しかしパッと思いつかない。当日色々と試行錯誤してみる必要があるかもしれませんね。(髙橋)