IVUSA TIMES

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第115回「彩りを与えてくれる場所」滝沢杏香さん

第115回目となるIVUSATIMESは、竹林整備活動のプロジェクトマネージャーを務めた滝沢杏香さんにインタビューしました。竹林に賭ける想いの他、二年目のクラブマネージャーとしての気持ちについてお聞きしました。
滝沢さんが語る熱い想い、ぜひご覧ください。


ーまず自己紹介をお願いします。

滝沢:はい。埼玉越谷クラブ4年の滝沢杏香です。よろしくお願いします。
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ーよろしくお願いします。


竹林に通う理由とプロマネになった理由


ー前回の竹林でプロマネやってたみたいだけど、竹林はずっと行き続けてるの?

滝沢:そうだね。1年生の春からかな。
それから、2年生の夏プロ終わったタイミングで年間チーム(※)に入って今も行き続けてる感じ。

ーずっと行き続けてる理由ってあったりする?

滝沢:行き続けてる理由かぁ。
最初は竹を切るのがただめっちゃ楽しくて(笑)

ーへ~、竹切ったことないからわからないなぁ(笑)。

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夏の竹林整備の様子。

滝沢:結構楽しいよ!
竹林の活動って、1日だけの時もあるからその時はちょっと物足りないなぁって思うくらい。

ーそんなに!?
あ〜、でも市ヶ谷の後輩も竹林の告知する時とかいかにも「竹を切ること」そのものが魅力みたいに言ってたような…(笑)

滝沢:ほんとにそれくらい楽しいんだよ!
2人1組で10mくらいある竹を糸鋸で切るんだけど、それが切れる時とか面白くて。
「あ、切れた…」みたいな…(笑)

ー活動の中でもそこまでピンポイントな所に魅力があるのって珍しいかもね。
それじゃあプロマネになった理由とかはある?

滝沢:ん〜。
正直自薦ではなかったから。
前回の竹林のプロマネと、年間チームのチーム長が選んでくれて…。
最初は全然プロマネはなる気なかったのね。
どちらかと言うとスタマネをやろうと考えてて。
竹林って、「楽しいな」って思いながら来てくれる子すごい多くて、それはすごくいい事なんだけど私としてはそれで終わって欲しくなかったから。
そこで終わると目的とか見えないままでそのうち活動行くこともなくなっちゃうからね。
だからスタマネっていう立場で元々は活動に関わってみたかったの。

ーそれでもプロマネ引き受けたんだ。

滝沢:うん。推薦してくれた人達の後押しもあったし、まぁプロマネでも幹部っていう立場なら隊員みんなの責任は持つものだし、だったら3年のこのタイミングで1回務めてみようかなって思ったから引き受けたって感じかな。


竹林の裏目的


ー個人的な印象なんだけど、竹林って単発とかもあって他の活動より取っ付きやすそうだよね。

滝沢:そうなの!
ただその分全体を通してのストーリーってのが見えづらいんだよね。
他の活動って何かしらのゴールがあって、それに向けて1回の活動をどうするかっていう風に考えていってるんだけど、竹林の場合は来てくれた隊員の育成の側面が強くて、そういうのが薄いんだよね。

ー竹を切ることがメインっていうより、隊員の育成に比重を置いてる感じ?

滝沢:そう。
むしろ隊員を活動の為に育てるついでに「生えすぎた竹を切る」のを利用してる感じ。

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ーえ〜そうなんだ。
確かに前から活動の紹介聞いた時に「竹を切った先」みたいなのは全然聞かなかったから不思議に思ってたんだよなぁ。(笑)

滝沢:それも課題なんだよねぇ。(笑)
色々考えてます…。


竹林で会って尊敬した先輩


ー竹林通ってて、尊敬するようになった先輩とかっていた?

滝沢:いたいた!
2人いるんだけどね。
2人とも竹を切るのも上手かったし、本来の「人材育成」っていう目的をずっと守ってきた先輩だった。
竹林って、崖の上で高い竹を切るっていう結構危ない部類の活動なんだけど、その人たちはすごい現場に入ったあとのメリハリがしっかりしてて。
楽しむことは忘れないでやる時とかはしっかり真剣にやってて今でもいいなって思ってる。

ーちゃんと目標に出来るような人達がいるとすごいいいよね。
竹林通ってる理由の1つかもね。


切った竹の行方


ーさっきチラッと触れたけど切った竹ってどうなってるの?

滝沢:今は実は活用しきれてるわけじゃないんだよね。
粉砕して細かいチップみたいなのにして、また土に還してる。
どうするかの案とかもでたりしてるんだけど、結局根付ききれずに終わっちゃって、まだ見通しがついてない。
もし活用法が見つかれば、隊員のモチベーションにもなり得るんだけどね。
ちょっと期待してるのが、今年から始まった天竜川の活動、あれも竹林とよく似た活動なんだけどそれに行った人達が竹林にも来てくれてるから、進展があるかもしれない!

ー確かに天竜川で竹の活用法を見出した人達がいればかなり状況も変わるかもね。


竹林の真の魅力


ー竹を切ることが気持ちいいのはわかったけど、他に何か竹林ならではの魅力ってあるかな?

滝沢:う~ん、他の活動でもそうなのかもしれないけど、結構皆の意見がすぐ反映されやすいところかなぁ。
現場自体が少ないし。
今回も1年生とか2年生がどんどん役職ついてたしね。
「災害救援に近い活動」って言われるだけあって、役職関係なく皆がリスクマネジメントしないとすぐ事故が起きちゃうのね。
それを避ける為の意見の反映はかなりしてる。

ー1年生でもそういうのできるってあまり聞かないね。

滝沢:他の活動はやることが複雑な分、下級生は先輩とかのやってる事を見て「参加者」として終わっちゃうこともあるけど、竹を切ること自体はすぐできちゃうからね。
1日の活動でも午後からは1年生も自分の意見とかはっきり伝える子が多いよ。
だからこっちもすぐ反映できるし。
「ボトムアップがしやすい環境」っていうのは魅力かな。

ー1年生のうちから「自分の意見を伝える」っていう経験ができるのはすごい貴重だね。

滝沢:色んな所で活かせる経験だからね。
他の活動で活躍して、根底に竹林での経験があったからっていう場面もあると思うよ!


2回目のクラブマネージャー


ー竹林のことも聞きたかったんだけど、クラマネを2回やった人って貴重だしそれも色々聞いてみたかったんだよね。
どう?2度目のクラマネ。(笑)

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選挙にて決意表明する滝沢さん

滝沢:うーん。(笑)
正直これも「もう1年はいいや」くらいに思ってたんだけど…(笑)
私も、前期のクラマネとして色々選択肢はあったんだよね。
立候補したい人がいなければ潔くクラブを無くすこともできたし、無理にでも候補を作ることもできたし。
でも、こういう形でもクラブを続けようと思ったのは、今残ってる下級生もクラブに思いを持っててくれてたから。
皆IVUSA外での自分の忙しさも考えた上で、無責任なことはしたくないって理由で控えてたのね。
それなら私がまだ続ける価値はあるなって。

ーなるほどねぇ。


あなたにとって、「IVUSA」とは?


ーじゃあ最後に、いつも恒例で聞いてるのがあるんですけど。
あなたにとって、「IVUSA」ってなんですか?

滝沢:うちこれめっちゃ読んでるんよな。(笑)
なんていおうかずっと考えてた。
もしIVUSAに入らなければ、自分の地元以外で「この先続いてほしいな」って思うような場所にも出会わなかったと思う。
竹を切る経験もここにいなければできなかっただろうし。(笑)
IVUSAにいなければ出来なかったであろう大切な人たちもいっぱいいる。
他の誰かの為に死ぬほど悩むことも多分無かったと思う…。(笑)
色んな人に囲まれて、色んなことが起きて、たまに「もういいよ」って思うこともあるけど、間違いなくそれで大学生活は楽しくなっていった。
だから、私にとって「IVUSA」とは、彩りを与えてくれる場所です。

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―いい答え!本日はありがとうございました!


編集後記:江口忍

まずは編集部一同、管理不足のため記事の公開が遅れてしまったことを滝沢さんにお詫びさせていただきますm(_ _)m
終始笑顔でインタビューに答えてくれた滝沢さん。実はなんだかんだちゃんとお話しするのは初めてだったのですが、ものすごく優しくて芯が通ってる方でした。コロナもまだまだ続き、クラブマネージャーとしても今後の動きに対応力が求められてくると思いますが、ぜひ越谷のみんなの想いを背負って頑張っていただきたいですね。

インタビュー:江口忍(法政大学4年)三井明花(跡見学園女子大学4年)
編集: 江口忍(法政大学4年)